老後の住まいについて

女性70代 babaaさん 70代/女性 解決済み

年金生活をしている夫婦です。今住んでいる自宅は持ち家でローンは完済しています。
今のところ、二人とも健康で、自立した生活をしています。しかし、このまま、この家に住み続けるのか、マンションに住み替えるのか、あるいは、今後のことを考えて、高齢者用の住宅に入居すべきなのか、悩んでいます。子供たちは、すでに結婚しており、同居の予定はありません。私の考えでは、①
自宅を売却したお金をもとに、駅近のマンションを購入するのか、それとも、②賃貸マンションに入居するのか、または、③売却資金をもとに、老人ホームに入居するのか、この3つの案が浮かんでいるのですが、どれが最適な選択肢でしょうか?ご教示のほどよろしくお願いいたします。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 住まい選び・マイホーム・住宅ローン
60代後半    男性

東京都

2021/06/06

それぞれの選択肢についてみていきましょう。

まずは、①の選択肢「自宅を売却したお金をもとに、駅近のマンションを購入するのか」について考えてみましょう。

基本的には、売却すれば一度に大きな金額が入ります。自宅は売っても税金はそれほどかかりません(*住まなくなって3年以内に自宅を売った場合、3000万円の儲けまで税金はかかりません)。自宅を無税で売却し、売却した金額よりも安い家を購入できれば、その差額を現金として手に入れることができるわけです。ちなみに、ご自身の今のマイホームの売却金額は、おおよそいくらぐらいでしょうか。

なお、住み替えにはコストがかかります。今の家を5000万円で売却して、住み替え用の家を4000万円で購入すると、1000万円のお金が手に入るように見えますが、実際の手取りはもっと少なくなります。ちなみに、不動産は買うときも売るときも不動産屋さんへの手数料がかかります。
手数料は上限が決められていて「売却価格の3%+6万円(税別)」です。仮にこのケースで言えば5000万円で売った時に約156万円。4000万円で買った時に約126万円かかります。それ以外にも不動産の名義変更に50万円前後、引っ越し代に20万円くらいかかったとしても、これだけで、トータル350万円以上かかることになり、手取りは650万円以下です。また、不動産取得税という税金がかかることがあります。
住み替えをするならば、これからお話させていただくランニングコスト(固定資産税、管理費、修繕費など)も含め総コストで判断すべきでしょう。

次に、②の選択肢「賃貸マンションに入居するのか」について考えてみましょう。
仮に、65歳から90歳まで生きるとして、今の持ち家とマンション、賃貸の場合のランニングコストを比較してみましょう。ここでは、住み替えにかかる費用は考慮せず、単純にマンションの場合、毎月かかる管理費と修繕積立金、賃貸なら家賃と更新料で概算します。

今の持ち家に住む場合、毎年支払わなければならないのは固定資産税だけです。10万円程度の目安ですから、25年で約250万円ほどになります。しかし、今後リフォーム代が必要になる可能性もあります。
マンションの場合は、管理費と修繕積立金を毎月支払う必要があります。月3万円であれば、25年間で900万円かかり、毎年の固定資産税を支払う必要があります。また、賃貸の場合、家賃が7万円なら、25年間で合計2100万円、2年に1度、更新料(家賃の1ヵ月分)がかかる契約なら、7万円×12回で84万円かかるので、計2184万円かかります。なお、今後のリスクとして、高齢者は物件が借りづらくなる可能性があります。

最後に、③の選択肢「売却資金をもとに、老人ホームに入居するのか」について考えてみましょう。
結論として、もう少し先に介護が必要になった時に老人施設等の入所を検討するべきでしょう。
なぜならば、民間の介護付き有料老人ホームに夫婦2人なら、入居一時金も高額な場合も多いですし、利用料も平均2人で月額44.8万円(22.4万円/人)程度かかると見ておいたほうがいいでしょう(老人ホーム検索サイト「みんなの介護」より全国平均利用料)。ちなみに入居を2年待てば、約1100万円(44.8万×24ヵ月=1075万円)節約できます。

また、気に入った老人ホームに入居しても「思っていたものと違った」ということで短期間で嫌気がさしてしまう人も珍しくありませんし、老人ホーム経営が破綻して、住む場所、戻る場所を失うかもしれません。なお、健康状態の問題などでどうしても施設が必要な場合は、入居待ちが長いこともありますが、国が補助する特別養護老人ホームを探すおすすめします。
なお、介護認定があれば、自宅でもヘルパー派遣など同じ介護サービスを受けることができます。よって、ぎりぎりまで家賃がかからない自宅に住むことが得策だと思われます。

結論として、まずは①の案で売却の観点から、具体的に、シミュレーションしてみましょう。
今の持ち家の売却金額は、いくらくらいでしょうか?マンションは、いくらぐらいのマンションを購入予定でしょうか。住み替えコストにランニングコストも加えた、総コストはいくらくらいでしょうか。老後資金は、ある程度確保できるでしょうか。
おおよその総コストを計算して、次に具体的に物件探しをするのが良いでしょう。

もし、適当な物件がない、もしくは老後資金に不安があるのならば、「このまま持ち家に住み続け、場合によってはリフォームし、介護が必要になった時老人ホームに入居する」という選択肢も考えたらいかがでしょうか。

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