「金利が安いうちに繰り上げ返済すべき」も、「控除期間が終わった後に繰上げ返済をすべき」も、いずれも正しくないと考えます。
そこだけを見ても、「トータル」の判断はできません。
目先の損得に目を奪われず、もっと長い時間軸をもって、「トータル」に考えていきましょう。
まず、個人の方の住宅ローンほど、長期にわたって低金利で借りることのできる方法はないことをご理解ください。
「契約から5年以内は金利が低い」と言われたとのことですが、5年を過ぎて多少上がっても、それでも低いことに変わりはありません。
当初5年間が低すぎるだけです。
ご相談者さまは、まだお若いようです。
ご質問の記載内容だけでは詳しい状況はわかりかねますが、子育て期間はこれからも長く続くのではありませんか?
子どもさんがいらっしゃらないにしても、暮らしていくには予期せぬさまざまな費用がかかるはずです。
そのためにも、当面は一定の現金を手元に残しておかれることが望ましいと考えます。
例えば、仮に早く返済してしまって手元資金が少なくなり、将来子どもさんのための教育ローンを利用せざるを得なくなったとしても、住宅ローンほどの好条件で組むことは絶対にできません。
住宅ローンの利息分は、将来資金ショートしないための必要なコストだと考えるべきです。
また、繰り上げ返済をしないことによって手元に残った現金を一部でも投資に回した場合、例えば1%で調達した資金を5%で運用できると考えれば、単純計算で4%分が儲かるとも言えるでしょう。
早く繰り上げ返済すれば、その分は確実に1%のリターンが得られるとも言えますが、投資のリターンには劣ります。
そう考えると、住宅ローン控除分は、確かに額面だけをみると小さくないように思えますが、何千万円という大きな買い物からすれば、たった1%ほどのオマケ程度に過ぎないとも言えそうです。
ローン控除の期間にこだわって繰り上げ返済に迷うことは、明らかに本末転倒です。
繰り上げ返済を急がず、当面は手元に現金を残しておくことこそ、私は「トータル」で考えると最も合理的ではないかと考えます。
なお、住宅ローンは長期に及びますので、金利の突然の上昇リスクに備えるためにも、基本的には全期間固定金利で組むべきです。
もし変動金利等で組まれているなら、早めに全期間固定金利にしておかれることをお勧めいたします。
1 名の専門家が回答しています
関連する質問
日本の保険に入っておくべき?
保険と聞くと身構えてしまうのが正直なところです。実は仕事柄日本国内にいることが、年間2-3か月しかないため、ここ数年間国民健康保険に入っておりません。現在はコロナの影響で日本に帰国しておりますが今後に、仕事か再開して日本にいる時間が少なくなるにあたって、年間2-3か月のために国保に入るべきかどうか悩んでいます。また健康保険だけでなく、生命保険やがん保険も、もし今後日本で生活するかどうかわからない場合、せっかく入ったのにサービスが受けられないのではないだろうか、と思うとなかなか決めることができません。年齢ももう若くはないので、将来のことを考えなければならない、とはわかっているのですがなかなか決断ができずにおります。
今後、家族が増える際に加入すべき保険は?
夫の転勤を機に昨年の夏に結婚し、地元の東北から関東へ引っ越してきました。現在は専業主婦をしていますが、今後子どもを授かった際に家族が加入すべき保険についてアドバイスを頂きたいと思っております。夫は勤め先の保険会社に、私は独身時代に加入した保険会社にそれぞれ加入しています。子供が生まれた後は、養育費を貯めていくため、親(私たちそれぞれ)に万が一のことがあった場合に備えてどのような保険を選び、加入しておくべきなのかについて詳しく教えて頂きたいです。学資保険や終身保険のそれぞれのメリット・デメリットや、夫婦(現在30代)が今後の為に入っておいた方がいいおすすめの医療保険やがん保険もあわせて知っておきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
どの程度の保証を見込むべきか
保険に関しては生命保険や年金保険など長期プランでファイナンシャルプランナーにチェックをいただいたことがあります。しかしながらマンションを購入してからと言うもの火災保険や地震保険については必要性を感じながらも加入していません。そもそもマンション購入時に指定があったところも入れなかったのが実態です。しかしながらこれだけ様々な災害が起こっている中何らかの対応が必要だと思っていますが、どのようなプランに入れば良いのかさっぱり解りません。ファイナンシャルプランナーの方に相談して、どの程度の保証を見込むべきなのかをアドバイスいただきながら加入を考えたいと思います。
保険の見直し
保険の見直しを考えています。新卒で入った会社で、保険の勧誘があり小さなものに入っています。満期があるもので、入院特約と通院特約もついていますが、その保障額は小さなものです。一応満期がおとずれるその時までそれは掛けておこうかなとは思っていますが、がん社会であることや、今後自身の老後の時に果たしてこれだけの保障でよいのか迷っています。何口も保険に入ることは掛け金もかかるため、あまりそれはやりたくないと思っていますが、どのような形のものがおすすめなのか。考えていますが種類も多くあまりわかりません。そのあたりをもう少しご紹介頂けたらよいなと思います。
40代からの適した保険は?
現在もうすぐ40代に突入する夫婦で2人暮らししており、来春に子供が生まれる予定です。現在の保険は共済保険の掛け捨てで、私が死亡保険200万で月に2000円、妻が死亡保険なしで入院5000円の医療保険で月に2000円です。知り合いに聞くと貯蓄型で投資信託が組み込まれた保険や医療保険も満期で返ってくるものなど様々な保険があることを知りました。子供のための貯金もしたいこともあり、安い掛け捨ての共済保険に比べて、貯蓄性がある40代からの保険加入は金額が高くなると聞きますので躊躇してしまいます。平均的にこの年代での保険加入はどのような保険が適しているのかを教えていただきたいです。宜しくお願い致します。