どのタイミングで何にどれだけお金を割くのがベスト?

女性40代 うっちさん 40代/女性 解決済み

持ち家のローンがまだたくさん残っているので、いずれ繰越し返済をしたいと思っていますが中古戸建なのでそれなりにリフォームもしたい、でも子供がまだ小さいうちにもっと貯蓄も増やしたい、とあっちもこっちも欲張ってしまっています。どのタイミングで、何にどれだけお金を割くのか、貯蓄に重きを置くタイミングはいつなのかベストなお金の使い方を知りたいと思っています。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 お金の貯め方全般
60代後半    男性

東京都

2021/08/02

まず、繰上げ返済についてみていきましょう。

繰り上げ返済にあまり向かないタイミングがあります。それは、現在のように、金利が低い時期です。
低金利の時期はそもそもコストが低いので、「支払う利息のトータルを減らせる」という繰り上げ返済の効果があまり発揮されないのです。特に変動金利で借りている人は、金利が低いうちは無理に繰り上げ返済しないでいいでしょう。

それよりも大きなお金は手元に残して、いざというときのために蓄えておいた方が、リスク回避につながりやすくなります。繰り上げ返済した直後に、病気を患ってお金が必要になるかもしれません。想定外のことに備えるためにも、様子を見てもいいでしょう。

なお、金利が急に上がったタイミングであれば、繰り上げ返済で利息を減らす意味が出てきます。金利が上がることで返済が負担になるようであれば、手元に大きなお金があるときに繰り上げ返済をしてもいいでしょう。金利が高めに設定してある固定金利の場合は、繰上げ返済の効果も出やすくなります。

繰り返しますが、固定金利であれ変動金利であれ、繰り上げ返済を行うのは、手元に大きなお金があるとき(資産に余裕があるときに)に限ります。貯金を切り崩してまで繰り上げ返済を行うのは、住宅ローンの利息の軽減以上にリスクを増やす可能性があるからです。

例えば、子どもの大学費用として、繰り上げ返済で貯金を失ったことによって、学費のために新たなローンを組まなければいけなくなるかもしれません。住宅ローンより金利が高いローンであれば、金利を軽減させたはずが、かえって支払う利息が増えてしまうことになりかねないこともあります。そう考えると、積極的に繰上げ返済を考えるべき人は多くないといえます。差し当たり使う予定のないお金は遊ばせておくのは損だという人もいますが、想定外のアクシデントで支出が増えたり、収入が減ったりする可能性も否定できません。

また、ローン控除を受けている場合は、借入残高が多いほど恩恵を受けやすくなるので、繰上げ返済をするのはもったいないと言えます。
住宅ローンは毎月決まった金額を返済していれば、債権者からは何も言われません。若いうちは早く返すことよりも、返済しながら貯金する習慣をつけて、生活基盤を作ることをおすすめします。そして、子どもが大学を卒業するタイミングでお金に余裕があれば繰り上げ返済をし、老後の返済額を減らすといったように、戦略的に返していくことが理想といえるでしょう。リフォームも、それ用に貯金をしておいて、子どもにお金がかからなくなった時点で考えることをおすすめします。

なお、人生には貯め時が3回あるといわれています。独身時代、「結婚して子どもが小学生まで」、子ども独立してから退職までの3回です。今まさに、貯め時といえるでしょう。

次に、大学卒業までの実際にかかる費用は、1人当たりどれくらいかかるのかみていきましょう。

教育費は、各家庭の方針によって変わってきますが、子どもが幼稚園から大学まですべて国公立でも約1000万円、すべて私立に通わせれば2600万円以上になります。ちなみに、大学に進学すると、入学金と在学費(学校教育費+家庭教育費合計)で私立文系で約703万円、私立理系(医学部、歯学部を除く)約863万円かかります。

教育費を貯めるには、まずは目標金額、そしていっしょに目標年数を決めることです。
多くの家庭での目安は、高校まで公立、大学は私立として、大学進学時の18歳に合わせて貯めています。大学は私立を前提に、教育資金を貯めるのが良いでしょう。

なお、大学費用として、子ども1人につき、500万円を貯めることを目標にしましょう。 逆に言うと、高校までは、習い事と塾を含めて、毎月の収入内でやりくりできる範囲で進路を選択するのが理想ということです。また、「高等学校等就業支援金制度」(高校授業料無償化、年収制限あり)も、その際には確認していきましょう。

なお、貯金が多いに越したことはありませんが、教育貯金のために家族旅行や習い事をあきらめた、という貯金貧乏になってしまってはせっかくの子育て期間がもったいないと思います。まずは大学費用として500万円をクリアすることです。

1人500万円という貯蓄額の目標がわかったところで、まず、市区町村からの中学卒業までに支給される児童手当(*)を全額貯めれば、子ども1人につき18歳までに約200万円貯まります。
(*)児童手当
3歳未満一律1万5000円、3歳以上小学校終了前1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生一律1万円、中学卒業までもらえる子育て支援の一つです。

児童手当のほかに貯めたい金額は、1人毎月1.5万円が目安です。 1人毎月1.5万円を貯金していれば、単純計算で18年間で324万円貯まります。「児童手当貯金」にプラスして、1人毎月1.5万円を貯金していれば「18歳までに500万円」の目標がクリアできる計算です。
自身として、目標として子ども1人あたり500万円までの貯金計画を立てることをおすすめします。

結論としまして、資産に余裕があれば、繰り上げ返済をしていきましょう。また、子ども1人当たり、大学費用として500万円を目標に貯めていきましょう。余裕があれば、リフォーム代として貯めていくことをおすすめします。

専門家にお金の悩みを相談できます

・ 月300円(税別)

・ 毎月3回まで質問が可能

・ 最短5分で回答可能

・ 100名超の認定専門家が回答

・ 回答率99%

関連する質問

子供にかかってくるお金のために今のうち増やしておきたい

自分には、子供が3人(長女7歳、長男5歳、次男2歳)といているのですが、これからどれほどの教育費や食費、その他のことでお金がかかってくるのか、心配でなりません。自分は、独身の頃から貯金しているものがあるのですが、今まで銀行に預けているだけなので、微々たる利息しかもらえず、あまり増えていっていません。これから子供たちのことでお金も使うことが多いだろうから、なるべく今のうちにお金を増やしていきたいと思っているのですが、どうしたらいいでしょうか?個人的には、リスクも少しあるけど投資のプロに任せて安心できる「投資信託」がいいのかなと思っています。株式投資やFXなどリターンも高いけどリスクも高い投資はあまりしたく無いと思っています。投資するなら投資信託がいいと思いますか?よろしくお願いします。

男性40代前半 なんだかなぁさん 40代前半/男性 解決済み
大地 恒一郎 1名が回答

漠然とした不安

将来何が起こるかわからないのでせめてお金だけは多く貯金したいと思っていますが、その具体的な方法が分かりません。例えば将来結婚をして子供が生まれて、養育費が必要となった場合馬鹿にならないほどのお金がかかりいくらお金を貯金してもいろいろな理由でなくなってしまう。なのでそんな中でもうまくお金を貯めることができる節約術みたいなものがあれば知りたいです。

男性20代前半 こっこあらさん 20代前半/男性 解決済み
松村 勝宜 1名が回答

いまからでもやっておいた方がいい資産設計は?

実家暮らしの39歳独身男性です。老後2000万円問題がニュースで取り上げられ話題になったときに、資産運用について真剣に考えるようになりました。お金に関して少しずつ勉強して、とりあえず積立NISA,ideco,ETFなど初心者でも手が出しやすい投資を始めるようになりました。今のところ好調ですが、今後どうなるか不安です。また保険の勉強もして見直しも検討しています。給料は多くはありませんが、独身で特に浪費もしないので、ほとんど貯金か投資資金に回しています。ただ今後不慮の事故や病気で働けなくなったり、親の介護などたくさん不安があります。投資や貯金の他に、いまからでもやっておいた方がいい資産設計があればアドバイスをお聞かせください。

男性40代前半 rokuさん 40代前半/男性 解決済み
山口 雅史 1名が回答

持ち家が欲しいのですがどこから手をつけていいのか分かりません

現在、賃貸マンションに家族3人(私、夫、幼稚園生の子ども)で住んでいます。夫が転勤族のため、賃貸の場合、会社が契約をしてくれて、家賃の負担はほぼありません。しかし、子どもが小学校に上がる頃には、途中で転校はかわいそうなので、やはり持ち家が欲しいなと思っています。そうなると、会社からの住宅に関する負担は全くなくなるため、夫は渋っていますが…。結婚してから毎月貯金はしていて(月6〜8万円、年2回のボーナス月はプラス50万円)現在だいたい800万円です。この貯金はそもそも子どもの教育費として貯め始めたもので、住宅を見据えて貯めているものではありません。これから持ち家を持つに向けて、月々の貯金をどうしていったらいいのか悩んでいます。

女性30代後半 10b9さん 30代後半/女性 解決済み
吉野 裕一 1名が回答

今の収入で将来の教育費が足りるのか?

農家の3代目で花農家をしている27歳夫婦です。手取りは17万頂いており、保険や税金は株式会社という事もありまとめて支払うため、先に差し引かれていての手取りになります。子供は1歳半で希望としてはあと2人欲しいと考えており、3人とも大学まで進んだ場合いくら貯めておけば安心なのかとても気になりました。住宅ローンが7万円ちょっととお小遣いが夫婦2人合わせて2万円が固定費で、電気代等は敷地内同居で農家という事もあり差し引かれております。残りの約7万円が変動費で1万円貯金に回しており、また、副業で産直出荷からの収入(月に1~10万円、平均して月に約2万ずつ)を貯金に当てている状況です。子ども手当は全て貯金しております。今のこの状態で足りるのか教えて頂けたら幸いです。

女性30代前半 cockatielさん 30代前半/女性 解決済み
舘野 光広 1名が回答