2021/03/09

夫の死亡後の遺産相続について

女性60代 chizutandesuさん 60代/女性 解決済み

私は56歳であり、
夫は55歳であり、
夫婦二人暮らしです。
夫は会社員であり、
年収は800万円程度です。
あと5年間は今の会社に勤める予定です。
私は専業主婦です。
我が家には今現在7500万円程度の預金があります。
すべて夫名義の預金です。
土地や家屋など預金以外の財産はありません。
子どもはおりません。
義母と実父と実母と弟が離れて暮らしております。
夫が私よりも先に亡くなった場合、
相続税は発生するのでしょうか。
なるべく相続税を少なくするためには、
生前にどのような財産管理をしておけばよいでしょうか。
夫は預金の半分を私の名義にしてもいいと言っているのですが、
それは簡単にできることなのでしょうか。
他に良い方法があるでしょうか。

1 名の専門家が回答しています

佐藤 元宣 サトウ  モトノブ
分野 相続・介護
40代前半    男性

全国

2021/03/09

ご質問の件について、質問が令和2年度にあったことから、令和2年度の税法に基づいて回答していきます。

Q.夫が私よりも先に亡くなった場合、相続税は発生するのでしょうか

A.質問内容にある財産状況であったとし、仮に、ご主人が質問者様よりも先に死亡した場合、質問者様が相続税を納める必要はありません。

この理由は、相続税法では「配偶者の税額軽減」というものがあり、相続税を計算した結果、配偶者である質問者様が納めるべき相続税額が1億6,000万円までであった場合、相続税がかからないといった制度があるからです。

参考:国税庁 No.4158 配偶者の税額の軽減
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4158.htm

そのため、質問内容にある財産状況であった場合、相続税そのものが発生する可能性が極めて高いと考えられるものの、法定相続人にあたる質問者様が納める相続税は発生しないことを意味します。

なお、相続税における配偶者の税額軽減制度を適用するためには、必要書類を添えて相続税の申告をしなければならないため、専門家にあたる税理士の協力は必要不可欠であることは言うまでもありません。

Q.なるべく相続税を少なくするためには、生前にどのような財産管理をしておけばよいでしょうか

A.今回のご質問の場合、一定の手続きを行うことで、配偶者である質問者様が相続税を納める必要はないと結論付けることができます。

ただし、ご主人が死亡した場合における「法定相続人の確認」は今からでも早急に行っておくことをおすすめ致します。

この理由は、他の相続人とのトラブルを避けることはもちろん、他の相続人は相続税を納めなければならない可能性が極めて高いからです。

たとえば、義母にあたるご主人の母親が生存中に、ご主人が先に死亡した場合は、配偶者である質問者様と義母であるご主人の母親の2人が法定相続人になると推定されます。

この時、質問者は納めるべき相続税がないものの、義母は納めるべき相続税が発生する可能性は否めません。(相続税における障害者の税額控除を適用できれば軽減される期待は高まりますが、条件に合致しているかどうかを調べる必要があります)

参考:国税庁 No.4167 障害者の税額控除
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4167.htm

問題なのは、義母が死亡した後にご主人が死亡した場合、法定相続人が他にいるのか、何人いるのかがわからなければ、対策のしようがありません。

今回の場合ですと、ご主人の兄弟姉妹がいるのか、何人いるのか、生存しているのか、などは調べておいた方が望ましいと言えるでしょう。

Q.夫は預金の半分を私の名義にしてもいいと言っているのですが、それは簡単にできることなのでしょうか。他に良い方法があるでしょうか。

A.結論から申し上げて、簡単に手続きを行うことはできるものの、質問者様に多額の贈与税が発生することになり、無駄な税金を納めなければならないため注意が必要です。

質問内容の全体を通じての結論にもなるのですが、他に良い方法としては、やはり専門家である税理士への相談と相続対策を今から行っておくことと言えます。

あくまでも個人的な主観となるものの、率直に、複雑で難しい感じが致しませんが、何も知らずに不用意に行ったことが原因で無駄に税金を納めなければならないといったことを防止するためにも、専門家にあたる税理士やFPなどへ、今後の流れや課題について全体的に知っておくことも良いでしょう。

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