小規模企業共済とiDeCoは併用できますか

女性40代 ingortitzeさん 40代/女性 解決済み

私はフリーランスとして働いています。昨年までは白色申告をしていましたが、節税効果が大きく得られる青色申告を今年から始める予定です。
節税について勉強し始めたところですが、小規模企業共済の掛金も所得控除になると知り、積立を検討しています。一方で、確定申告書内の小規模企業共済等掛金控除に含まれる個人型確定拠出年金(iDeCo)に私はすでに加入しているのですが、iDeCoの控除額の上限が制限されてしまうのか、不安になっています。
そこで、小規模企業共済とiDeCoを併用できるのか知りたいと思っています。また、併用できた場合、注意点等ございましたら、教えていただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

1 名の専門家が回答しています

佐藤 元宣 サトウ  モトノブ
分野 税金・公的手当・給付金・補助金・助成金
40代前半    男性

全国

2021/03/09

ご質問の件について、小規模企業共済とiDeCoを併用していずれも加入することは可能です。

また、質問者様が懸念されているiDeCoの控除額の上限が制限されてしまうのかどうかについて、国民年金基金とiDeCoを併用した場合のような制限(月額68,000円まで)は設けられておりません。

したがいまして、小規模企業共済およびiDeCoのいずれも上限まで掛けた場合、小規模企業共済は月額上限7万円、iDeCoは月額上限6.8万円となっていることから、年間で165.6万円の小規模企業共済等掛金控除が適用されることになります。

上記は、相当の金額を稼がないと維持することは難しいものの、小規模企業共済とiDeCoの特徴を踏まえた上で、掛金の振り分けを検討することが大切だと言えるでしょう。

小規模企業共済とiDeCoの特徴

質問には、「併用できた場合、注意点等ございましたら、教えていただけると幸いです」とありますが、注意点というよりも、それぞれの制度の特徴を知ることが大切です。

以下、特に、押さえておくべきポイントを簡単に紹介します。

掛金の運用について

小規模企業共済の場合、掛金の運用者は小規模企業共済となりますが、iDeCoの場合、ご自身が運用者になります。

運用期間について

小規模企業共済の場合、運用期間は、死亡・廃業・年金受取までとなりますが、iDeCoの場合、運用期間は、60歳までです。(令和3年1月現在)

途中引き出しについて

小規模企業共済の場合、途中引き出しは可能であるほか、拠出している範囲内での貸し付けも受けられますが、iDeCoは、原則として途中引き出しをすることができません。

受取金額について

小規模企業共済の場合、将来の受取金額は決まっているものの、iDeCoの場合は、ご自身で行った資産運用の結果によって受取金額が異なります。

おわりに

小規模企業共済とiDeCoの特徴を大きく4つに分けて紹介しましたが、いずれも併用する場合、それぞれの特徴を知った上で掛金を振り分ける大切さをご理解いただけたと思います。

なお、これからは青色申告者として確定申告をするとのことでしたので、青色申告特別控除やその他の所得控除との兼ね合いもしっかりと精査・確認した上で、効果的な節税対策を実現するようにしたいものです。

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