ご質問ありがとうございます。被相続人が自筆で遺言を作り、その遺言が全文・日付・氏名を自書し押印するなど「自筆証書遺言」としての要件を満たしていれば、相続人の一人が納得しなかったとしてもその遺言が効力を持ち、遺言に従って遺産分割をすることになります(相続人全員の同意があれば遺言と異なる遺産分割をすることもできます)。
但し注意点もあります。それは一定範囲の相続人にはその人が最低限遺産を取得できる割合である「遺留分」が認められていることです。遺留分が認められる相続人は配偶者、子や孫(直系卑属)、親や祖父母(直系尊属)です。兄弟姉妹には遺留分は認められません。
遺留分の割合は誰が相続人なのかによって異なりますが、たとえばご質問のケースで相続人が子2人のみの場合、子の遺留分は相続財産の1/2で、それを2人で分けた分が1人の遺留分となりますので、それぞれ相続財産の1/4は遺留分が認められることになります。つまり相続財産が1億円あり、それを全て一人の子に相続させると遺言に書いてあったとしても、もう一人の子が遺留分を請求すれば2500万円は取得する権利を持つことになります。
したがって遺言を作成する際には遺留分に注意しなければなりません。また遺言そのものが効力を持つためには一定の要件を満たしていなければならないため、手間や費用は掛かりますが自筆よりも公正証書で遺言を作成した方が確実で安心かもしれません。
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