【大学生必見】「気持ち悪い」だけじゃないパパ活のリスク

「パパ活」という言葉があります。詳しくは後述しますが、簡単にいうと「年上の男性とデートしてお小遣いをもらうこと」です。一見、簡単にできてしかも高収入な割の良いアルバイトのように思えますが「そもそも素性もわからない年上の男性とデートなんて、普通に気持ち悪い」と嫌悪感を覚える人も多いでしょう。

その感覚は信じて正解です。加えて、パパ活には様々なリスクが付きまといます。

どんなにお金に困っていたとしても、絶対にパパ活に手を出さない方が良い理由を「パパ活のリスク」という観点からひも解いてみましょう。

パパ活とは

経済的余裕がある男性とデートしてお小遣いをもらうこと

パパ活とは

経済的余裕がある年上の男性とデートして、その対価としてお小遣い(数万円程度)をもらったり、洋服やバッグなどを買ってもらうこと

を指します。最近は「パパ活専用マッチングアプリ」なるものまで出てきました。

「売春」に当たるかどうかがカギ

そもそも「年上の男性とデートする」こと自体に、何ら違法性はありません。

「パパ活専用マッチングアプリ」も、ほとんどが都道府県警察(東京都の場合は警視庁)に対してインターネット異性紹介事業を営むことに関して届け出をした上で、法に基づいて運営されています。

  • 未成年の登録はできない
  • 夜のお誘い = 肉体関係を前提にしたやり取りを禁止している
  • 男性、女性ともに身分証明書の提出を必須としている

など、あくまで「法律で認められる範囲内」で事業を営んでいる以上、これらを使って利用規約の範囲でデートしている限りは(法的には)問題ないのです。

つまり、パパ活をすること自体に何ら違法性はないのですが、実は「デートの後に夜のお誘いをしてくること」だって考えられます。それに応じてしまったら「売買春」として扱われる可能性が出てくるでしょう。

また、いわゆる「パパ活専用マッチングアプリ」を介さず、TwitterやInstagramなどのSNS上で「夜のお誘いに応じることを前提にデートをするので、〇万円ください」と言ったストレートなやり方をする人もいます。これは、明らかに「売買春」にあたるためNGです。

なお、昨今は全国の警察がSNSを監視し「パパ活のお誘い」と思われるツイートを見つけたら、メッセージを送り未然に防ぐという取り組みも行われています。

実際のところ、パパ活が違法なのか、合法なのかは「用いた手段とその後の経緯」によるため、一概にNGとは言い切れません。

しかし、言葉が悪いのですが「年上のおっさんとデートしてお金もらうなんてキモイ。パパ活なんて無理」と、「年上の男性とデートして、その対価として金銭・物品をもらう」という行為自体に嫌悪感を覚える人もいるはずですし、その感覚は大事にしましょう。

「気持ち悪い」だけじゃないパパ活のリスク

1.学校にばれて退学になる

そして、パパ活には「キモイ = 気持ち悪い」ということ以上のリスクがあります。すでに触れた通り、大学生以上の女性が専用のマッチングアプリを使ってやっている場合は、表向きはあくまで合法的なことをしているに過ぎません。そのため「パパ活をしていること」だけが理由で退学させられる可能性は極めて低いです。

問題は、マッチングアプリに登録できない中高生がSNSで連絡を取ってパパ活をしていたケースです。

先ほど「警察がパパ活に関するツイートに、やめるよう促すメッセージを送るという取り組みを行っている」という話に触れましたが、仮に中高生が実際にパパ活を行っていたという理由で補導されても、まずは保護者(もしくは法定代理人)に連絡が行きます。そのため「即、退学」ということはありません。

しかし、仮に補導されたという事実が学校に発覚した場合、実際に処分が下されるかどうかは、学校の裁量によります。

特に、私立の女子校など、校則が厳しい学校だった場合は、補導されたことを理由に、退学処分が下る(もしくは、他の学校への転校を前提とした自主退学を促される)のは珍しくありません。

また、退学とまではいかなくても、停学やけん責など、何らかの処分が下る可能性は多いにあるでしょう。

中高生で「大学の付属校に通っている」「将来は推薦で大学に行きたいと思っている」人にとっては、深刻なダメージとなるので気を付けてください。

2.就職活動に響く

大学生以降になってパパ活をする場合も、安心はできません。

現在の日本の法律では、企業採用時の身辺調査を禁止していないからです。ただし、以下の事項については「個々人の事情、思想の自由」に基づき配慮すべきとされています。

  • 身元調査などの実施
  • 本籍・出生地、家族、住宅状況、生活環境・家庭環境
  • 宗教、支持政党、人生観・生活信条、尊敬する人物、思想
  • 労働組合・学生運動、購買新聞・雑誌・愛読書

これらの中に「パパ活」は当然入っていません。あえて言うなら「学生時代のアルバイトや余暇の過ごし方」ということになりますが、それでも「厳密に配慮すべき事項」とは言い切れない以上、いつ、どこでバレるかはわからないのです。

企業の考え方によっては「大学時代に(合法的な範囲ではあるものの)パパ活をしていた」ことを理由に、採用が見送られることだってあるでしょう。

なお、過去にはとある有名なテレビ局のアナウンサーに内定していた女性が「学生時代にホステスのアルバイトをしていたこと」を理由に内定を取り消されたことを不当とし、裁判を起こしました。

その後、裁判所が示した和解案に基づき、テレビ局側と和解し、正式な内定に戻りましたが、「パパ活」をしていた人も同様のトラブルに巻き込まれる恐れがあるのです。

いつ、何が起こるかわからない以上、注意するに越したことはないでしょう。

3.予期せぬ妊娠をする恐れがある

いわゆる「パパ活マッチングアプリ」上では、肉体関係を持つことを前提にしたデートおよびやり取りは利用規約上、厳しく禁止されています。

しかし、実際に会ってみてどのように事が運ぶかは全く分かりません。パパ = 男性側から持ち掛けられて、断り切れなかったり、(言い方は悪いですが)まんざらでもなかったりした場合は、肉体関係を持ってしまうことだってあるでしょう。

その際、男性側が避妊しなかったことで予期せぬ妊娠をすることだって、十分に考えられます。そうなると、今後のライフプランが一気に狂ってしまう上に、お腹の子どもをどうするのかでとても悩む羽目になるはずです。

4.「パパ」の奥さんともめる

それでも、パパ = 男性が独身(離婚経験者含む)だった場合は、究極の手段として「結婚し、2人で子どもを育てる」という手段もとれるでしょう。しかし。仮に男性側が既婚で、配偶者 = 奥さんや子どもがいた場合、かなり厄介なことになります。

結婚している間に他の異性と肉体関係を持つことは、不貞行為に当たるためです。配偶者が「パパ活をした旦那とその相手の子」を相手取って、不貞行為を働いたことを理由に慰謝料の請求をしてくることは十分にあり得ます。

もちろん、これは妊娠しているかは否かは、関係ありません。重要なのは「不貞行為を働いた」という事実であるためです。

なお、パパ活に限らず、既婚者が異性の友人と

  • 食事や買い物に行く
  • メールやSNSのメッセージのやり取りをする

程度では、法的には不貞行為とは言えません。つまり「パパ活」も、その範疇に収まっているのであれば、不貞行為として問題になる可能性は低いでしょう。

しかし、「自分の旦那が“パパ活”をしている」という事実を知って平然としていられる配偶者 = 奥さんはごく少数なはずです。慰謝料とまではいかないまでも、言い争いくらいのトラブルになるのは覚悟したほうがよさそうです。

5.傷害事件、殺人事件に巻き込まれる恐れがある

ある意味、最も深刻なデメリットがこれです。パパ活をするような男性は、比較的社会的地位が高く、経済的にも余裕がある人が多いでしょう。しかし、そんな人であっても、100%女性に乱暴したり、殺人事件などの深刻なトラブルを巻き起こしたりしないという保証は何もありません。

また、逆にパパ活をする側の女性が逆上して、傷害事件や殺人事件を起こさないという保証もないのです。

「ちょっとしたアルバイト」のつもりで始めたパパ活で、その後の人生が一気にめちゃくちゃになることもあるという点は、常に意識してください。
FP 荒井 美亜

FP 荒井 美亜あらい みあ

記事一覧

大学院まで行って公認会計士を目指していたものの、紆余曲折を経て今は「日本一、お金のことを楽しくわかりやすく説明できるライター兼ファイナンシャルプランナー」目指して活動中です。日本FP協会のイベントのお手伝いもしています。保有資格)日本FP協会認定AFP、FP技能検定2級、税理士会計科目合格、日商簿記検定1級、全経簿記能力検定上級、貸金業務取扱主任者試験合格

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

最近の記事

  1. 不動産投資にはリスクがある。頼りになる客観的なプロの意見が欲しいなら「セカオピ」で入手!

  2. おうち時間の過ごし方は読書!という人に使ってもらいたい。本の買取・購入がオトクになる「ブックチケット」って?

  3. フリーランスの最大の悩みは「相談相手がいない」こと。「.ippo(ドットいっぽ)」で相談相手を見つけて快適に仕事しよう