ご質問ありがとうございます。
埼玉県のブレイン・トータル・プランナーの舘野です。
①iDeCo②NISAも税制による優遇を受けることが出来る制度です。
まず、①のiDeCoですが、正式名称は個人型確定拠出年金であり、確定拠出年金法に基づいて実施されている私的年金制度です。従いまして、企業が実施している確定拠出年金(企業型)にプラスして老後資金を蓄えることが可能となります。一度加入しますと原則として60歳までは解約と引き出しは出来ません。また、拠出出来る金額には限度があり、被保険者それぞれによって拠出限度額が定められています(お勤め先に確認)。また、掛金は所得から全額控除出来ますから、所得税並びに住民税に関する税制優遇を受けることが出来ます。更に、60歳以降に受け取る時には、運用益が非課税となり、受給時に所得控除を受けることも出来ます。このように、iDeCoは老後資金を税制制度を活用しながら賢く貯めることが出来る制度であると言えます。投資の原則であり「長期、積立、分散」の理にかなった投資方法プラス節税という事になります。
続いて、②のNISAですが、NISAには一般NISAと積立NISAがあり、前者の年間積立額は120万円、投資期間は5年間となっています(ロールオーバー制度あり)。後者の年間積立額は40万円であり、投資期間は20年となっています。双方とも途中解約は可能となっています。大きな特徴は、投資による配当金や売価益は無税であり、一般の株式投資等と比較すると、約20%の所得税率がかかりません。そのため、運用益の手残りが増加しますので非常にお得な投資方法です。但し、一般NISAの株式投資や投資信託は約180種類と多く、選択肢が多いのが特徴ですが、積立NISAは、あくまでも積立に適した金融庁が限定した商品となっています。
このように、見てみますと、年齢がお若いうちは収入も少ないため、iDeCoの掛金を1万円程度までとし、積立NISAによる長期運用を継続することがよろしいと思います。しかし、投資の知識も豊富で、運用に自信が持てればNISAをフルに活用して大きく資産形成を目指すことも良いでしょう。
但し、あくまでも投資ですから、貯蓄と比べますと運用損の可能性も否定出来ません。その点では自己責任として、しっかりと投資商品を選ばれることをお願い申し上げます。
5 名の専門家が回答しています
ご質問いただき、ありがとうございます。
まず、iDeCoとNISAについて説明いたします。
iDeCoとは、個人型確定拠出年金のことで、自分で掛金を毎月支払い、将来の年金を作る制度です。
NISAは、株式や投資信託などの運用益や配当金などが非課税になる制度です。
そして、いずれも税制上優遇された制度です。
iDeCoでは、掛金が所得税の所得控除の対象となり、さらに運用益や配当金などが非課税になります。しかし、最低掛金が月5千円で、掛金の積み立てを停止したり再開したりすることはできますが、出金は特別な事情がない限り60歳まで引き出すことができない、というデメリットもあります。
NISAは、株式や投資信託などの運用益や配当金などが非課税になりますが、掛金の所得控除制度はありません。しかし、自由に引き出したり、運用を停止したりできます。なお、投資額の上限は年120万円で、非課税枠の未使用分は繰り越せません。
さらに、つみたてNISAという制度もあり、こちらは投資額の上限は年40万円で、最長20年間投資ができます。ただし、運用できる商品は限られてしまいます。
これらから、ご自身がいつ頃使う資金を準備したいのかを考えて、目的に合った制度を活用していただきたいと思います。
bug様、はじめまして。
ご質問、拝読させて頂きました。
20代のお若いうちから、idecoやNISAに取り組まれることは、
すごく良いことだと私は思います。
時間を味方につけて、コツコツと継続して下さい!
イデコとNISA、一番の違いは、「運用をする目的」と
捉えて頂ければと思います。
すでにご承知の部分とも重複するかもしれませんが、原則として
イデコ→60歳まで引き出し不可
NISA→引き出しはいつでもOK です。
なので、
「イデコは老後への備え」
「NISAは近い将来に使うかもしれないけれど、今すぐには使う可能性は低い」
という目的をわけて活用頂ければと思います。
また、イデコとNISAは、税制面での優遇があるのが特徴です。
NISAは、引き出しがいつでもできる代わりに、税金面でのメリットは
運用して得られた利益に対しての税金が非課税のみです
(通常は、利益の約20%が税金でかかります)
イデコは、引き出しができない代わりに、NISAと同じ、運用した利益が
非課税という点の他に、「毎年イデコに払った金額が所得控除という制度を
利用でき、毎年の所得税や住民税を抑えられる」という利点があります。
どちらを利用するにしても、毎月など、お金を投じる際には、bugさんにとって
無理ない金額を運用に回されて下さい。
少しでもご参考になれば幸いです。
iDeCoにもNISA(つみたてNISA)にも、こだわらないことをおススメいたします。
本来は、投資未経験者が一歩を踏み出すことを後押ししてくれる素晴らしい制度であるはずなのですが、難解な仕組みを理解することに終始し、制度の利用自体がゴールになってしまっている残念な現状があるからです。
もちろん、いずれも税制優遇をはじめとして、上手に利用できればメリットのある制度ではあります。
しかし、投資に対する本質的な理解が不十分なままでは、短期的に思わしい結果が出なかったときの失望が、長期的な資産形成への挫折につながりかねません。
まずは、それぞれの制度について確認しておきましょう。
1)iDeCo
老後資金づくりを目的とした確定拠出年金(DC)という制度には「企業型」と「個人型」があり、iDeCoは個人型の愛称です。
DCの最大のメリットは、老後まで原則として引き出せないため、着実に貯めていけるところにあります。
2)つみたてNISA
2014年から始まった「NISA」は、普通の生活者の着実な資産形成という意味では、あまりにも中途半端な制度でした。
(ですからNISAは、ひとまず無視いたします)
そこで、誰もが毎月2~3万円ほどの少額から、無理なく長期的に投資してもらえるよう「改善」されて2018年から始まったのが、つみたてNISAです。
いつでも引き出すことができます。
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多くのブロガーやYouTuberたちは言います。
「つみたてNISAで投資できるのは国のお墨付きを得た商品なので、初心者にも安心。世界全体の株式に幅広く投資する、コストの低いインデックスファンドに投資しておけば大丈夫です」と。
確かに普通の生活者の資産形成にとって最適な金融商品は、株式を主な投資対象とする投資信託(ファンド)で間違いはないでしょう。
身の回りにあるさまざまなモノやサービスは、企業によって生み出されています。
歴史をさかのぼれば、人々の少しでもより良い生活をしたいという欲望が原動力となって今まで経済が成長してきましたし、おそらくこれからもそうなっていくでしょう。
であれば、株価は短期的には規則性なく上下動しますが、長期的には企業価値の増大ともに上昇していくはずですから。
ファンドには、「アクティブファンド」と「インデックスファンド」があります。
運用会社が綿密な調査を行い市場平均を上回るリターンを目指すアクティブファンドは、コストがかかる一方で必ずしも市場平均を上回るとは限りません。
そこで、市場平均と連動するリターンを目指して市場全体に機械的に投資するインデックスファンドを選んでおけば、コストも安く合理的であるとの発想が、主流になりつつあります。
しかし、そこには大きな落とし穴があります。
市場全体ということは、もしかすると兵器を製造して戦争に加担する企業、従業員を劣悪な労働条件で働かせる企業など、好ましいとは思えない企業が数多く含まれるかもしれません。
ファンドに投資すると、間接的にそこに含まれる企業のオーナーになります。
つみたてNISA対象商品のほとんどは、インデックスファンドです。
単にコストが安いというだけで、インデックスファンドへ無自覚に投資してしまうことに問題はないのでしょうか。
そもそも投資の目的は、財産づくりとより良い世の中づくりの両方を目指すことであるはずです。
私たちの身の回りのモノやサービスの多くは、過去の誰かの投資によって生み出されているのですから。
自分の大切なお金の投資先には、トコトンこだわるべきではないでしょうか。
本業を通じて社会課題を解決し、より良い世の中づくりに欠かせない企業を丹念にリサーチして選定している、長期での投資に資する本格的なファンドを選ぶ手間を惜しむべきではありません。
投資とは、実現したい未来を想像し、熱い想いをお金に乗せて経済の現場に手放していく、能動的な行為です。
お金が世の中をより良くする方向へと流れていけば、周りも自分もより豊かになっていけるはずです。
たくさんのファンドの中には、手数料が高すぎたり、流行りに乗っているだけだったりするような商品も多く、信頼できるファンドを選ぶことは簡単ではありませんが、どうかその手間を惜しまないでください。
そうして選んだファンドがたまたまiDeCoやつみたてNISAの対象となっていれば、必要に応じてその制度を使えばよいだけのことです。
金融庁によると、つみたてNISA口座全体で2018年に買い付けられた金額931億円のうち、翌年の2019年に売却された額は、なんと2割近くの158億円にもなるそうです。
つみたてNISAは、利益が出ていないと全くメリットのない制度です。
少なくない人たちが、利益が出ているうちに売却して非課税の恩恵を受けようと右往左往したのだと思います。
おそらく極めてわずかな節税メリットのために。
NISA開始前の2013年限りで、本則なら運用益に20%が課税されるところ10%に軽減されるという、何年も続いた特例が廃止されました。
(だから激変緩和措置としてNISAができました)
そこで起こったのが、利益を確定するための駆け込み売却です。
2013年、個人投資家は9兆円ほど売り越しました。
ところが、そのあと株価はぐんぐん上昇したのです。
そのまま放置しておいたほうが、比べようもないほどの大きな利益が出たのです。
結果論でしょうか。
いえ、上述のとおり、長期的には世の中の経済成長とともに企業価値が増大し、株価は全体として上昇していくと考えます。
目先の税制メリットに目が奪われるあまり、多くの人が儲け損なって悔しい思いをした典型例です。
ちなみに、個人が9兆円も売り越したのになぜ上昇したのかというと、外国人が買ったからです。
あぁ、情けない・・・。
私は、2001年から現時点で約20年間、全く同じファンドに毎月同じ金額を積み立て続けています。
その間、「ITバブルの崩壊」や「リーマンショック」など大小さまざまな暴落に見舞われましたが、ほったらかしにしているため投資元本は2倍以上に増えています。
決して、そのファンドのパフォーマンスが断トツにすぐれているわけではありません。
ましてや私に投資の才能があるからでもありません。
単に、やめずに続けているからです。
どの制度を使うのかにこだわるのではなく、納得できるファンドを選び、続けること自体にこだわりましょう。
目先のおトク感に目を奪われるあまり、本来はゆったりとしているはずの投資のリズムを乱されてしまうなら、あまりにも残念なことです。
最初に投資や運用のゴールを設定するところから始めることをお勧めします。ゴールとは「投資の目的が何で、いつまでに、いくら貯めたいか」を決めることです。実はこれによってiDeCoとNISAのどちらを活用するかが決まります。
ゴールが老後のための資産形成であれば、「途中で資金を引き出せない」ことはメリットになります。給与天引きや拠出金の引き落としを給与支給日にあえて設定することで、強制的に資金が貯まる仕組みを作ってしまえば、自然に資産は増えていきます。途中で使わなければという条件が付きますが、iDeCoは原則、60歳以降まで引き出しができないので「使う」という選択肢は排除されます。
もし、数年後に使う予定で資金を貯める・資産形成をするのであれば、どちらの制度を使ったら良いかはもう解ると思います、NISAとなります。NISAは引き出しに制限がないため、いつでも引き出して使うことができるからです。
両制度とも税制優遇があります。運用中の利益や配当等についてはいずれも非課税となっていますが、iDeCoはそれに加えて拠出金がすべて所得控除の対象で、60歳以降の引き出し時にも税制優遇があります。この違いは制度を監督する省庁の違いです。iDeCoは厚労省、NISAは金融庁となります。この違いで分かるように、iDeCoは公的年金に近い扱い(年金資産の自助努力)となるので、税制の優遇度が高くなっています。要は、「現行の年金制度が限界にきているので自分で頑張ってください、その代わり、税金を少し減らします」ということです。中学校や高校の授業で金融教育が必須となるのはこのためです。
以上のように、単純に「老後の資産形成はiDeCo、それ以外はNISA」と割り切っても現状では問題ないと思います。
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