これから産まれる子供の教育資金の貯め方について相談したい

女性30代 Iizuka Aさん 30代/女性 解決済み

30代パートの女性です。現在妊娠中で、数ヶ月後に退職予定です。

ご相談させていただきたいのは、これから産まれる子供の教育資金です。

夫婦二人暮らしの今は、夫の収入で生活し、私の月十数万のパート代は全額貯金していました。
しかし、妊娠してパートを辞めることになり、これからの生活は夫の収入だけで賄わなければなりません。
私も子供が大きくなれば再度働きに出たいとは思いますが、初めての妊娠でこの先どの程度お金がかかるのか、私の自由時間がなくなるのかわかりません。
そこで、将来かかるであろう教育資金をどうやって貯めていくか、悩んでいます。

学資保険を検討していますが、途中解約ができないため、万が一夫の収入だけで家計が立ちいかなくなった場合を考えると不安です。

学資保険のメリット、デメリットを詳しく教えていただきたいのと、我が家に適した貯蓄方法かを一緒に考えていただきたいです。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 結婚・離婚・出産・教育・子育て
60代後半    男性

東京都

2021/08/01

まずは、子どもの教育費についてどれだけ貯めたらいいかみていきましょう。
教育費は、各家庭の方針によって変わってきますが、子どもが幼稚園から大学まですべて国公立でも約1000万円、すべて私立に通わせれば2500万円以上になります。ちなみに、大学に進学すると、入学金と学費(学校教育費+家庭教育費)で私立文系で約730万円、私立理系(医学部、歯学部を除く)約827万円かかります。

教育費を貯めるのは、まずは目標金額、そしていっしょに目標年数を決めることです。
多くの家庭での目安は、高校まで公立、大学は私立として、大学進学時の18歳に合わせて貯めています。大学は私立を前提に、教育資金を貯めるのが良いでしょう。

最低ラインとして、子ども1人につき、まず400万円を貯めることを目標にしましょう。 逆に言うと、高校までは、習い事と塾を含めて、毎月の収入内でやりくりできる範囲で進路を選択するのが理想ということです。また、「高等学校等就業支援金制度」(高校授業料無償化、所得制限あり)も、その際には確認していきましょう。

なお、貯金が多いに越したことはありませんが、教育貯金のために家族旅行や習い事をあきらめた、という貯金貧乏になってしまってはせっかくの子育て期間がもったいないと思います。まずは最低ラインをクリアしましょう。また、親として学費の一部を用意しておけば、子どもにバイトをしてもらうなど、協力を得ることで何とかなるケースが多いと思われます。

1人400万円という貯蓄額の目標がわかったところで、一般的な0歳から18歳までの教育資金の金額、貯め方は次の通りです。
まず、市区町村からの中学卒業までに支給される児童手当(*)を全額貯めれば、子ども1人につき18歳までに約200万円貯まります。
(*)児童手当
3歳未満一律1万5000円、3歳以上小学校終了前1万円(第3子以降は1万5000円)、中学生一律1万円、中学卒業までもらえる子育て支援の一つです。

児童手当のほかに貯めたい金額は、1人毎月1万円が目安です。 1人毎月1万円を貯金していれば、単純計算で18年間で216万円貯まります。「児童手当貯金」にプラスして、1人月1万円を貯金していれば「18歳までに400万円」の目標がクリアできる計算です。
なお、余裕があれば、「18歳までに500万円」を目標にしましょう。児童手当のほかに、1人月1.5万円となります。

次に、どのように教育費を貯めるかですが、主な手段は次の3つとなります。それぞれのメリットデメリットがありますので、自分に合った貯め方を決めることが大切です。

①学資保険
【メリット】
・保険会社を通じて教育資金目的の積み立てができる
・保険料を自動的に積み立てることができる
・契約者(保護者)が死亡した場合、それ以降の保険料を支払わなくても、将来満期金を受け取ることができる
・心理的に解約しにくく、計画的に貯めやすい
・商品によっては、支払った額より多くの満期金をもらえる

【デメリット】
・保険料の支払い途中で解約すると、元本割れする
・低金利時代なので、商品によっては満期時でも元本割れする
・医療特約や育英年金がついたが学資保険に加入していることに気づかず、元本割れリスクを高めている場合がある
・加入したときの予定利率(金利のようなもの)が保険金受け取り時期まで続くので、景気が良くなったときの恩恵が受けにくい

②預金
会社の財形貯蓄や銀行の積立預金、比較的金利が高いネット銀行の自動定額積み立てなどを活用して、給料日に貯蓄用口座にお金を移動する仕組みを作るのがおすすめです。
【メリット】元本が保証されている。身近な手段で安心。いつでも下せる
【デメリット】ほとんど増やせない

③(積立)投資信託
つみたてNISA、ジュニアNISA(但し、2023年廃止)がありますが、リスクを伴います。
【メリット】他の手段より大きく増やせる可能性がある。インフレ対策になる。非課税制度を活用できる
【デメリット】お金が必要な時期の情勢によっては元本割れするリスクがある。投資信託の手数料がかかる

①学資保険と③投資信託は、ある程度長期に保険会社や証券会社にお金を預けて(運用して)おかなければ効果がありません。
万が一夫の収入だけで家計が立ちいかなくなった場合を考えると不安、ということであれば、②預金を選択するのが良いでしょう。

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