住宅ローン控除の期間は繰り上げ返済をせずに貯めておくべき?

女性40代 motさん 40代/女性 解決済み

未就学児の子供1人がいる共働き夫婦です(夫:会社員 妻:会社員・時短)。昨年新築マンションを購入し、住宅ローンを毎月約15万円ずつ支払っています。
ある程度預貯金が溜まったら繰り上げ返済をしたいと思っていますが、住宅ローン控除の期間は繰り上げ返済をせずに貯めておくべきなのか、それとも少しずつでも溜まったら都度返済をしていくべきなのかわかりません。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半    男性

東京都

2021/08/03

繰り上げ返済には、早く返済を終えることができる「期間短縮型」(毎月の返済額は変わらない)と、返済期間は変わらないけれど、毎月の返済額が少なくなる「返済額軽減型」の2種類があります。

繰り上げ返済は、借入から早い時期に行った方が利息の軽減効果は高く、また短縮される期間も長いためおトクです。また、まとまった金額を貯めて(あるいは退職金一括など)一気に返済するよりも、早い時期からコツコツ返済するほうが、少しでも利息を節約できるため、効果的です。

ただし、住宅ローンの金利によっては「繰り上げ返済は早い方がおトク」というルールが当てはまらない場合があります。なぜならば、住宅ローン控除(=年末時点での住宅ローン残高の1%分の税金が原則として最大10~13年間安くなる制度)の存在があるからです。
残高が多いほど住宅ローン控除で減額される税金が多いため、繰上げ返済で住宅ローン残高が減ってしまうと、住宅ローン控除の金額が少なくなり、安くなる税金も少なくなるからです。

繰り上げ返済するのと、住宅ローン控除で減税を受けるのは、結局どっちがおトクになるでしょうか。具体的な例をみてみましょう。相談者様の金額にはあてはまらないと思いますが参考にしていただければと思います。

仮に、例(住宅ローン2000万円、返済期間35年、金利は1.5%と0.6%の2種類で、①繰り上げ返済をしない場合②10年間、毎年コツコツ100万円を繰り上げ返済して利息の軽減効果は得たけれど住宅ローンの恩恵は少なくなった場合③住宅ローン控除の恩恵を受ける予定で、10年後に一括繰り上げ返済をした場合」の3パターンを比較)で計算してみました。

具体的なおトク額は省きますが、結論として、金利が1.5%の場合は、まとめて繰り上げ返済するよりも、コツコツ繰り上げ返済する方がおトクになりました。その理由は、残高1%分の税金が減額される住宅ローン控除よりも、住宅ローンで支払っている金利の方は1.5%と高いためです。

それに対して、金利0.6%の住宅ローンの場合は、コツコツ繰り上げ返済するよりも、住宅ローン控除が終わる10年後にまとめて、一括返済する方がおトクとなりました。支払う金利の0.6%よりも、住宅ローン控除で減額される残高1%の方が大きいからです。

つまり、金利1%よりも低い住宅ローンを借りていて、住宅ローン控除を最大限利用できている場合は、住宅ローン控除が終わってから、まとめて繰り上げ返済した方がおトクになります(だだし、住宅ローン控除を所得税と住民税で全額利用できている人)。

なお、繰り上げ返済のシミュレーションは、金融機関のサイトで行うことができますので、相談者様の具体的数値を入れ検討していくことをおすすめします。住宅ローン控除の金額と具体的に比較しましょう。

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