自営業者・フリーランスの方は、年金額が少なく退職金もないため「自分で作る老後資金」の公的な制度が複数あります。
①小規模企業共済 ②iDeCo ③国民年金基金 の3つです。
おすすめは、まず①小規模企業共済です。これは、小さな会社、自営業やフリーランスの人たちが、退職や仕事をやめた時のために積立でお金を貯めていく制度です。お金に余裕があるなら2つめは②iDeCoの加入を検討するといいでしょう。その理由は、小規模企業共済は、表面的な口座管理手数料などがかからないこと、60歳以降も掛金を出し続けることができるからです。
③国民年金基金は、国民年金の上乗せ部分ですが、予定する運用率の低下などにより、魅力がほとんどなくなっていますので、最後の選択肢としましょう。
(自営業者が入るとしたら①小規模企業共済と②iDeCoの比較)
①小規模企業共済
<月額掛金>
個人・小規模な会社経営者ともに1000円から7万円まで500円単位
<掛金の払込期間の制限>
なし
<受取り時の開始年齢>
老齢給付は、65歳から(かつ、掛金払込期間180ヵ月以上の要件あり)
<手数料>
別途かかることはない
<運用商品の選定>
できない(独立行政法人中小企業基盤整備機構に運用をお任せ)
②個人型DC(iDeCo)
<月額掛金>
5000円以上1000円単位、上限額は、国民年金加入者:6.8万円
<掛金の払込期間の制限>
60歳まで
<受取り時の開始年齢>
原則60歳から
<手数料>
かかる
加入時:おおむね2777円
運用期間中:月167円~600円程度(運営管理機関により異なる)
<運用商品の選定>
できる(投資信託、預金、保険商品等から自分で選択し運用)
(小規模企業共済は、共済金AかBを受け取るプランを立てる)
自営業の人が、小規模企業共済に加入する前に知っておきたいのは、将来受け取る共済金には次のようにいくつかの種類があることです。理由により受取金額の多い順に、「共済金A」「共済金B」「準共済金」の3種類と、任意解約などの際に支払われる「解約手当金」があります。
<例>
掛金を月3万円とした例です。共済金AとBと、準共済金は掛金を上回る金額ですが、解約手当金は加入期間が短いと元本割れする可能性があります。そこそこ増える共済金AもしくはBを受け取るためには、65歳まで仕事を続けながら、積立てを続ける必要があることを知っておきましょう。
受取金額は、月3万円を45~65歳まで20年間掛けたときの試算。
掛金合計額720万円
・「共済金A」(個人事業を廃業した場合など)
<受取り金額> 835万9200円
・「共済金B」(老齢給付など)
<受取り金額> 797万6400円
・準共済金(個人事業を法人成りして、その法人の役員にならなかった場合)
<受取り金額> 725万8500円
・「解約手当金」(途中解約など)
掛金の80~120%に相当する額。掛金に対して100%以上になるのは、掛金納付月数が240ヵ月(20年)以上から
1 名の専門家が回答しています
関連する質問
貯金があまりない
昔から貯金があまりできずにいて、もうすぐ50歳になります。主人が年下なので主人の頑張りで老後の貯金ができるといいなとは思っています。自分は塾を経営しているのですが、今のところ儲けが出ていませんが辞める気は今のところないです。主人は不動産を3,4年前から購入していて、将来はそれで食べていけるようにしたいそうです。ただ、万が一私の方が長生きして、先に主人が死んだら相続税とか発生するのでしょうか。夫婦間ではないのでしょうか。また、税金がはらえなくなったら、その不動産も売りに出す事になると思うのですが、そういうときはどういうところに相談するのがよいのでしょうか。2人の間に子供はいません。2人とも再婚で主人には前の奥さんとの間に女の子が1人います。
老人ホームに入るためにはどれくらいお金が必要?
老人ホームに入るつもりのため、具体的に必要な予算と受けられる社会福祉について相談をしたいです。老人ホームに入るためには具体的にどのくらいお金がかかるのでしょうか?また、社会福祉制度などもあれば聞きたいです。
現在の自分たちの状態で、親の相続がどれぐらい頂けるのか
現在私は30歳なのですが、毎月高い年金を収めているのですが、老後は年金で暮らしていくことが可能なのかどうか。また、自分たちの貯金額で上手く生活することは可能なのか、その術があればご相談したい。。親が亡くなった後の相続は税金が多く取られると聞いていますが、それは本当なのでしょうか。自分には兄弟がいて、自分は親から色々とお金を出してもらうことが多いから相続に関しては心配であります。何か今からできる節税対策的なものがあれば、すぐにでも実行したいと考えています。それと、自分たちにもできる投資みたいな物があっても良いと考えているので、資産運用についても伺ってみたいです。新卒で長く働いているので、退職金の活用方法など良いものがあればアドバイスを頂きたい。
年の離れた夫婦の場合の老後の年金や貯蓄の利用の仕方
年齢の離れた夫婦の場合10歳以上とします。年金の取得年齢が違うのでそういった場合どのような手続きを取ったらよいのか、夫が先に年金受給者になると妻ももらえる手続きがあると聞いたことがありますが、それは本当なのでしょうか?十分な貯えがあると思っていても、思わぬ費用がかさなると心配になるので生活費以外に医療費や介護費、お互いが亡くなった後にかかる費用などこれだけあれば大丈夫という大まかな金額が知りたいです。また、高齢の母の介護もしながらとなるととても不安になります。介護施設を利用するとなるととてもじゃないが生活費を工面するのがやっとになってくると思うので、退職後にかかる大まかな費用の内訳など知りたいと思います。
退職後の生活や退職金など老後のお金全般の相談
今回は、退職後の生活や退職金のこと等、老後のお金全般の悩みを記載していきます。私は、現在、パート勤めの妻と中高校生の子供二人を抱えた50代の会社員で、定年も段々見えてきましたので、老後の事も少々考え始めてはいますが、その前に、子供達の進路が心配です。大学進学した場合、かなりのお金が必要になるでしょうし、今現在、私立学校なのでかなりのお金を使っています。住宅ローンも残っていて、食費や光熱費、車の維持費もかかり、それに加えて、子供達の学資も必要で、順番的には私たち夫婦の老後のことを考えている余裕が全くないのが現実です。こんな状況で、定年後の生活は大丈夫なのか非常に心配はしていますが、その心配さえも吹き飛ぶくらい毎日毎日の家計が火の車で、定年後について悩む暇さえありません。でもそれではいけないことは分かっています。退職後、退職金だけでやっていけるのか、年金はどうなっているのか等、老後のことについて色々と気軽に相談できる専門家の方がいれば、少しは精神的にも楽になると思います。