老後資金2000万円と言われていますが内訳が知りたいです。

女性40代 michiko0257さん 40代/女性 解決済み

少し前に老後資金2000万円というニュースが話題になりましたが、内訳はどのようになっているのでしょうか。現在未婚で、子供もいなくて年収は大体280万円程度です。月々に出来る範囲で貯金をしていますが、老後の資金を貯められるかが不安です。このままずっと未婚だった場合、結婚した場合、病気になった場合など、それぞれの状況の違いで老後に必要な資金も変わってくるのでしょうか。2000万円という金額は最低限のレベルということでしょうか。また、老後にもらえる年金の受給額も含まれての金額なのか、年金とは別に2000万円が必要なのかどうかも気になります。内訳などを教えてもらえると参考に出来るのでとても嬉しいです。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 老後のお金全般
60代後半    男性

東京都

2021/03/09

(質問1)少し前に老後資金2000万円というニュースが話題になりましたが、内訳はどのようになっているのでしょうか。
(回答)
「老後2000万円問題」の根拠は、総務省「家計調査年報」(2017年)に載っているデータです。
高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の家計が毎月約5.5万円の赤字となっていることから、これが30年続くとすれば、
毎月の不足分5.5万円(*)×12ヵ月×老後30年=必要な老後資金約2000万円

*月支出合計26.4万-月収入合計20.9万(公的年金19.2万(約20万)+その他収入1.7万) 
⇒(結婚している夫婦2人の場合)
夫婦2人の平均月支出合計は26.4万円です。夫婦2人の平均公的年金合計は19.2万円(約20万)です。その他の収入1.7万円を足しても、毎月年金以外に、5.5万円が不足するというものです。必要な老後資金は約2000万円です。今後、30年間生きると仮定しています。なお、あくまで家計の平均値をもとにした数字上のものです。
(質問2)
このままずっと未婚だった場合、結婚した場合、病気になった場合など、それぞれの状況の違いで老後に必要な資金も変わってくるのでしょうか。
(回答)
結婚した場合(夫婦2人)は、上記(質問1)で回答させていただきました。
同様に、高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の場合は、
毎月の不足分4.1万(*)×12ヵ月×老後30年=必要な老後資金約1500万円

*月支出合計15.5万-月収入合計11.4万(公的年金など10.7万+その他の収入0.7万)
⇒(1人の場合)
単身の平均月支出合計は15.5万円です。単身の平均公的年金合計は10.7万円です。その他の収入0.7万円を足しても、毎月年金以外に、4.1万円が不足するというものです。必要な老後資金約1500万円です。同様に、今後、30年間生きると仮定しています。なお、あくまで家計の平均値をもとにした数字上のものです。

ここで注意しておかなければならない問題があります。
公的年金の月平均は、10.7万円となっていますが、自営業の場合は、国民年金だけですので満額もらっても月6.5万円です。さらに、月4.2万円(=10.7万ー6.5万)は不足となります。よって、さらに、4.2万×12ヵ月×30年=約1500万円、計算上では、必要になってきます。

病気になった場合も、月支出合計15.5万円の中に、保険医療費として月7,936万円は含まれていますが、人によって違いますが、医療費として、200万円(65~89歳までの医療費自己負担額)+介護費として500万円、合計700万円を用意しておいた方が良いかもしれません。
(質問3)
2000万円という金額は最低限のレベルということでしょうか。また、老後にもらえる年金の受給額も含まれての金額なのか、年金とは別に2000万円が必要なのかどうかも気になります。
(回答)
夫婦2人の老後に必要な資金は、数字上からだけ見ると、最低必要生活費で月22万円、ゆとりある生活をしたければ月36万円と言われています(生命保険文化センター調査)。
老後の収入である、公的年金受給額の月平均は、約20万円(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯、総務省家計調査)なので、最低必要な生活費を確保するには、月2万円の赤字になってしまいます。

〇最低必要生活費で暮らす場合
20万円/月(夫婦2人公的年金受給額平均)-22万円/月(最低必要生活費)×24年(平均余命)=約600万円不足
〇ゆとりある老後の場合
20万円/月(夫婦2人公的年金受給額平均)-36万円/月(50代の生活レベル)×24年=約4600万円不足
*夫はサラリーマンで65歳で退職、妻は専業主婦。平均余命24年(ここでは30年では計算していない)で試算。
さらに、人によっては、さらに医療費や介護費はかかってきます。

繰り返しになりますが、年金とは別に、老後資金は必要になってきます。

(参考)
「老後2000万円問題」に危機感を覚えたかもしれませんが、老後2000万円問題の本質は、実はお金ではありません。なぜならば生活レベルによって老後5000万円必要な人も、1億円必要な人もいるからです。今後の介護費用によっても変わってきますし、勤めている企業や家族構成によってもリスクはまちまちです。つまり、どんな老後を過ごしたいのか、そのためにどのくらいの資金が必要なのか、どんな計画で実現していくのか。じっくり考えて、何よりも自分らしい生き方を見つけていくことが、必要だと思われます。

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