定年退職後にどの程度の生活資金が必要?

男性50代 paironleeさん 50代/男性 解決済み

60歳の定年退職を数年後に控えて、気になるのは、どの程度の生活資金が必要となるかということです。
今、65歳の定年延長があるものの、退職金と60歳~65歳までの収入、それ以降の年金で果たして、どの程度の資金が必要となるかをある程度、シミュレーションできないかと思っています。

現在、子供が3人いますが、60歳の頃は、すでに独立していますので。夫婦2人の生活となります。

しかし、今の生活レベルを維持するには、やはり収入も現状維持させるために、別の仕事をする必要もあるか考えなくてはならないのでしょうか?

それとも、退職金と年金だけで生活できるのか、60歳~80歳くらいまでに、必要となる金額の概算でも把握できればと考えています。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 老後のお金全般
60代後半    男性

東京都

2021/03/09

まず、一般的なデータについてお話させていただきます。
夫婦2人の老後に必要な資金は、数字上からだけ見ると、最低必要生活費で月22万円、ゆとりある生活をしたければ月36万円と言われています(生命保険文化センター調査)。
老後の収入である、公的年金受給額の月平均は、約20万円(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯、総務省家計調査)なので、最低必要な生活費を確保するには、月2万円の赤字になってしまいます。

〇最低必要生活費で暮らす場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-22万円/月(最低必要生活費)×24年(平均余命)=約600万円不足
〇ゆとりある老後の場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-36万円/月(50代の生活レベル)×24年=約4600万円不足
*夫はサラリーマンで65歳で退職、妻は専業主婦。平均余命24年で試算。
老後は悠々自適、旅行に行ったり、車を買い替えたり、子どもの結婚資金も援助したい・・・そんなゆとりを持ちたければ、さらに準備すべき老後資金は跳ね上がります。

それでは、老後の必要資金(60~80歳の20年間)をシミュレーションしてみましょう。
①毎月の生活費(60歳以降)はいくらでしょうか。(例:月30万円)
②60~65歳までの収入はいくらでしょうか。(例:月25万円)
③年金は65歳から夫婦でいくらもらえるでしょうか。
→誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」を確認ください(例:夫婦2人:月20万円)
④退職金はいくらでしょうか。(例:1000万円)
⑤予備資金(*)はいくら必要でしょうか (例:1000万)
*予備資金=住宅リフォームや医療・介護費用・子供への援助費用など、あれもこれもとなると、きりがないでしょう。上限額を設定しておいた方が良いでしょう。
⑥60歳時点での金融資産はいくらでしょうか(例:300万)

老後の必要資金(60~80歳の20年間)は、いくらになるでしょうか。
あくまでも例をもとに算出しています。
(1)60~65歳
・1800万(生活費月30万×12ヵ月×5年)-1500万(収入月25万×12ヵ月×5年)=300万
(2)65~80歳
・5400万(生活費月30万×12ヵ月×15年)-3600万(年金月20万×12ヵ月×15年)=1800万
(3)予備資金
・1000万
(4)退職金
・1000万
(5)60歳までの資産
・300万
(1)+(2)+(3)-(4)-(5)
=300万+1800万+1000万ー1000万ー300万
=1800万円となります。
なお、
(2)ですが、65~90歳(25年)まで生きるとすると、さらに、1200万円(=年120万×10年)プラスとなりますので、老後資金の必要額は、3000万円となります。

あくまでも例ですので、ご自身の場合にあてはめて計算すると良いと思います。
また、別の仕事をする必要もあるかどうかもわかってくると思います。

(参考)
<「老後2000万円問題」の根拠>は、総務省「家計調査年報」(2017年)に載っているデータが根拠です。 あくまで家計の平均値です。
高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の家計が毎月約5.5万円の赤字となっていることから、これが30年続くとすれば、
毎月の不足分5.5万円(*)×12ヵ月×老後30年=必要な老後資金約2000万円
*月支出合計26.4万-月収入合計20.9万(公的年金19.2万(約20万)+その他収入1.7万) 

また、老後資金の本質は、実はお金ではありません。なぜならば生活レベルによって老後5000万円必要な人も、1億円必要な人もいるからです。今後の介護費用によっても変わってきますし、勤めている企業や家族構成によってもリスクはまちまちです。つまり、どんな老後を過ごしたいのか、そのためにどのくらいの資金が必要なのか、どんな計画で実現していくのか。じっくり考えて、何よりも自分らしい生き方を見つけていくことが、必要だと思われます。

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