今後の節約、節税と貯蓄などについて

男性50代 shige808265さん 50代/男性 解決済み

わたくしも年齢が50代となり、会社員として先のキャリアも見えてきました。その先には老後の生活が待っています。定年退職後も住宅ローンは完済できていないスケジュールになっています。老後の生活資金の必要額、現時点で想定する年金収入額など、まずはファイナンシャルプランナーの方に伺いたいと思います。
また、現在の我が家の家計などからの節約、節税対策、そして貯蓄についてご相談させていただきたいと思います。家計の見直しは、随分以前ではありますが、ファイナンシャルプランナーの方に見ていただいた経験があります。やはり客観的にプロの方のご指摘は、目の届かないところや合理的な考え方に納得したことを覚えています。生活環境もかわりましたので、あらためて伺いたいと思います。また、ハイリスクは論外ですが、リスクがない前提で最も効率よく貯蓄を増やす方法や金融商品についてご相談させて欲しいと思います。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 お金の貯め方全般
60代後半    男性

東京都

2021/03/09

(質問1)「老後の生活資金の必要額、現時点で想定する年金収入額」についてですが、夫婦2人の老後に必要な資金は、最低必要生活費で月22万円、ゆとりある生活をしたければ月36万円と言われています。
また、老後の収入である、公的年金受給額の月平均は、約20万円(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯、総務省家計調査→夫はサラリーマンで65歳で退職、妻は専業主婦の場合)となっています。

なお、老後は海外旅行に行ったり、車を買い替えたりなど、ゆとりを持ちたければ、さらに準備すべき老後資金は増えるでしょう。

自分の年金額は、毎年、誕生日に、日本年金機構から通常ハガキで送られてくる「ねんきん定期便」で確認いただければと思います。ハガキ裏面の「3.老齢年金の種類と見込額(年額)」に記載されています。

ねんきん定期便を見るときの注意点は、50歳以上の人には、60歳まで同じ働き方、給与水準のまま働き続けると仮定して計算した見込額が書かれています。
また、ねんきんネットに登録すると、受け取れる年金の見込額を試算したり、年金加入履歴を確認できます。

(質問2)節約、節税対策、貯蓄については、特に、節約を中心にご説明いたします。
50代から老後資金を確実に貯め、老後に備えるためには、ムダな出費を抑えることが欠かせません。年金のみになった時ではなく、今から行うことが大切なため、趣味費用など、自分にとって大切な支出は守りながら、ムダな支出を抑えましょう。

(1)保険の見直し
生命保険文化センターの調査によりますと、一世帯当たりの年間保険料は、平均38万2000円(生命保険)で、10年で382万円、20年間払い続けると、764万円にもなります。
基本的に子どもが独立したあとは高額な死亡保障は必要ないため、医療保障も含め解約したり、保険金額を引き下げることを検討すべきでしょう。現在、年間支払っている保険料がすべて老後資金になるということになります。
もしもの時に備えて、医療保険の加入を考える方もいますが、 日本は公的健康保険の制度が充実しており、医療費の自己負担額は75歳までは2割~3割、75歳以上の後期高齢者になったら原則1割負担です。
これに加えて「高額療養費制度」があります。所得によって差がありますが、ちなみに、年収約370万~770万円以下の一般的な家庭の場合、医療費が100万円かかっても、自己負担の上限額は月額で8万7430円です。なお、会社員、公務員の場合、加入の健康状態によっては「付加給付」といって、さらに上乗せ給付を受けられる場合があります。たとえば、大手企業の健保組合は、収入の多寡に関係なく「1ヵ月の自己負担額は2万円」というところもありますので、自分が該当しているかどうかを確認してみましょう。

入院が長期化すれば月々9万円といえども心配する人もいますが、近年は入院が短期化していて、10日以内に半数以上、30日以内に84%が退院しています。大手生命保険会社の一般的な医療保険では、入院給付日額5000円、手術給付10万円が給付されますが、10日間入院しても5万円。従いまして、計算上から一般的に言えば、保険料を貯蓄に回していれば十分賄える(「医療保険は貯蓄で賄うのが基本」)と思われます。
次に、日本人の死因第1位、死因全体の3割を占める「がん」になった場合のことも考えてみましょう。ある大手保険会社が、がん患者を対象に実施した調査では、かかった治療費について、約7割の人が「50万円程度」または「100万円程度」と回答しました。すでに100万円程度の余裕資金がある人は、保険適用の治療のみ利用するのであれば、健康保険と高額療養費制度を活用すれば医療保険は不要と思ってよいでしょう。
なお、生命保険は残すようにしましょう。バブル経済のころに契約した保険には、予定利率(5.5%など)が高く有利なものもあるからです。

(2)固定費(一例)の見直し
〇 通信費を見直す
1.固定電話を節約して10年間で20万円の支出減
携帯電話やスマホを持っていて、ほとんど固定電話を使っていない状態であれば解約してしまうのがおすすめです。固定電話の月々の基本料金は1700円(税別、NTTの場合)です。解約すると、年間で2万4000円、10年間で20万4000円の支出を抑えられます。
2.格安スマホに乗り換えて、10年間で100万円の支出減
夫婦2人が大手キャリアから格安スマホに乗り換えると、約100万円(=8000円×12ヵ月×10年)ほどの支出減になるでしょう。

〇工夫して少しずつ見直す
1.月々の水道光熱費を約2000円減らし、10年間で24万円支出減
夫婦2人の水道光熱費の平均は、1万9905円(電気代:9578円、ガス代:4245円、上下水道代:4336円)です。水道光熱費は家族が1人増えるごと月2000円増えると言われています。平均を大きく上回っているようであれば、何か原因がないかを振り返ってみることです。水道光熱費は、一度定着すれば継続的に支出が抑えられます。
また、光熱費(電気とガス)の会社を、電力会社やガス会社どちらかの一社にまとめる、ネットとスマホをまとめる、省エネ商品を取り入れる、といった方法も考えてみましょう。
2.その他
クレジットカードの会費、スポーツクラブの会費、資格団体の年会費など、ほとんど使っていないものがあれば解約を検討しましょう。

(3)自動車の見直し
自動車は想像以上に家計の金食い虫です。本当に自家用車が必要か、一度見直してみましょう。
車が欠かせない地域でも、ダウンサイジングは検討すべきです。普通自動車から軽自動車に買い替える、複数台もっているなら1台でも多く減らすなど、これだけで支出はかなり抑えられます。都市部なら、車を手放しても「カーシェアリングやレンタカーを活用する」「公共機関やタクシーを使う」など選択肢が豊富にあります。
(4)住宅ローンの借り換え・借り上げ返済
「住宅ローンの借り換え」効果のある人の目安は「金利差1.0%以上」「ローン残高1000万以上」「残存返済期間10年以上」です。この3つに当てはまる人は借り換えを考える価値はあるかもしれませんので検討しましょう。
また、手持ち資金に余裕がある人は、「住宅ローンの繰り上げ返済」をすると、利息が思った以上減ります。

(質問3)最も効率よく貯蓄を増やす方法や金融商品についてのご質問ですが、シニア投資の極意は、とにかく老後資金を守ることを最優先に、失っても致命傷にならない金額で運用することです。

なお、メガバンクの銀行定期預金は、0.002%です。1000万預けても200円にしかなりません。ネット銀行や信用金庫に預金しても、0.2%前後でしょう。

おすすめするのは「iDeCo(個人型確定拠出年金」と「つみたてNISA」です。
「iDeCo」は、掛金の全額が所得控除、運用益は非課税になるため、運用によって利益が出なくても、節税効果で銀行預金に寝かせておくより、はるかにお得です。
「つみたてNISA」は、運用益が非課税で、いつでも引き出しができます。対象商品は、金融庁が定めた「手数料の安いもの」に限られます。

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