老後資金として、いくら必要になりますか。

男性60代 redbear112364さん 60代/男性 解決済み

一般論で結構ですが、老後資金がいくら必要になるのか知りたいです。
ケースをしては現在は55歳で、配偶者と二人暮らしで、子供はいません。住宅は持ち家です。
1.55歳から90歳までに必要となる資金はいくらくらいになりますでしょうか?
2.国民年金を22歳から62歳まで納付した場合、65歳からの受給する年金受取額は夫婦でいくらくらいになりますでしょうか?年額の概算で教えてください。また、受給開始年齢を70歳に繰り下げた場合の年金受取額は夫婦でいくらくらいになりますでしょうか?
3.現在500万円の余裕資金があるとした場合、安定的に運用するのに適した投資商品は何でしょうか?現在の年齢が55歳の場合、株式や投資信託はリスクは高いのでしょうか?

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 老後のお金全般
60代後半    男性

東京都

2021/03/09

(質問)1
<55~65歳に必要な資金>→働く場合は、65歳以降に備えての貯め時となるでしょう。
ちなみに、総務省の「家計調査報告(家計収支編)」、2人以上の世帯のうち勤労世帯をみてみましょう。
50歳~59歳では
実収入は月約68万円、消費支出は、月約36万円+税金・社会保険約14万円=50万円が引かれるので月黒字額は約18万円。
60歳以上では、
実収入は月約45万円、消費支出は、月約30万円+税金・社会保険約8万円=38万円が引かれるので月黒字額は約7万円。

55歳~59歳
黒字額18万円/月×12ヵ月×5年=1080万円、貯まる計算となります。
60歳~64歳
黒字額7万円/月×12ヵ月×5年=420万円、貯まる計算となります。
しかしながら、60歳以降は、再雇用などで給与が半分以下となる可能性がありますので、収支はトントンとなるか、収支がマイナスになる可能性は大でしょう。

<65~90歳に必要な資金>→毎月の生活費と年金受給額によって違いがでてきます。
夫婦2人の老後に必要な資金は、生命保険文化センター調査によりますと、最低必要生活費で月22万円、ゆとりある生活をしたければ月36万円と言われています。
また、老後の収入である、公的年金受給額の月平均は、約20万円(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯、総務省家計調査→夫はサラリーマンで65歳で退職、妻は専業主婦の場合)となっています。

〇最低必要生活費で暮らす場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-22万円/月(最低必要生活費)×25年(65~90歳)=約600万円必要

〇ゆとりある老後の場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-36万円/月(50代の生活レベル)×25年(65~90歳)=約4800万円必要

なお、老後は悠々自適、海外旅行に行ったり、車を買い替えたり、家のリフォーム代、介護費用も準備したい・・・そんなゆとりを持ちたければ、さらに準備すべき老後資金は増えるでしょう。

よって、<55~90歳に必要な資金>は、<55~65歳>で貯めた資金と、<65~90歳に必要な資金>の合計、600万円+α~4800万円+αとなります。
なお、55歳時点での貯蓄等金融資産、その後の退職金などがあれば、さらに、必要な資金は減るでしょう。

(参考)<「老後2000万円問題」の根拠>
「総務省「家計調査年報」(2017年)に載っているデータが根拠です。 あくまで家計の平均値です。

高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の家計が毎月約5.5万円の赤字となっていることから、これが30年続くとすれば、
毎月の不足分5.5万円(*)×12ヵ月×老後30年=必要な老後資金約2000万円
*月支出合計26.4万-月収入合計20.9万(公的年金19.2万(約20万)+その他収入1.7万) 

最後に、老後資金の本質は、実はお金ではありません。なぜならば生活レベルによって老後5000万円必要な人も、1億円必要な人もいるからです。今後の介護費用によっても変わってきますし、勤めている企業や家族構成によってもリスクはまちまちです。つまり、どんな老後を過ごしたいのか、そのためにどのくらいの資金が必要なのか、どんな計画で実現していくのか。じっくり考えて、何よりも自分らしい生き方を見つけていくことが、必要だと思われます。

(質問)2
国民年金を22歳から62歳まで納付した場合、65歳からの受給する年金受取額は、40年満額の年金保険料の支払いで、1人当たり年78万1700円(令和2年度価格)となっていますので、夫婦では、年156万3400円となります。

また、受給開始年齢を70歳に繰り下げた場合の年金受取額は、1人当たり年78万1700円×142%(繰り下げ受給は1ヵ月ごとに0.7%増えるので、0.7×12ヵ月×5年=42%増える)=111万14円となりますので、夫婦では、年222万28円となります。

(質問)3

シニア投資の極意は、とにかく老後資金を守ることを最優先に、失っても致命傷にならない金額で運用することです。投資には「絶対」「確実」はありません。リスクの許容範囲のお金(最悪なくなってもいいお金)で投資することが肝要です。

<現在500万円の余裕資金があるとした場合、安定的に運用するのに適した投資商品は何でしょうか>ということですが、超安定的(絶対に元本を割らない)な運用でしたら、ネット銀行の定期預金(0.2%前後)でしょう。なお、ちなみに、メガバンクの銀行定期預金の金利は0.002%で、1000万預けても200円にしかなりません。
おすすめするのは「iDeCo(個人型確定拠出年金」と「つみたてNISA」です。一括で運用するのはなく、まずは、「長期、分散、積立」の原則にしたがい運用するのが得策でしょう。

「iDeCo」は、掛金の全額が所得控除、運用益は非課税になるため、運用によって利益が出なくても、節税効果で銀行預金に寝かせておくより、はるかにお得です。なお、60歳(今後制度改定あり)まで引き出せないなどのデメリットやかかる手数料(金融機関や商品によって異なる)についても必ず確認しましょう。
「つみたてNISA」は、運用益が非課税で、いつでも引き出しができます。対象商品は、金融庁が定めた「手数料の安いもの」に限られます。初心者向けにおすすめです。
また、申し込むなら、ネット証券会社がおすすめです。

(例)55歳から10年間(現在は60歳まで。今後、iDeCo制度改定により、65歳まで延長となった場合)iDeCoで2万3000円ずつ積み立てたときのシミュレーション
(運用利回り2%の場合→これ以上運用できるかこれ以下なのかは、商品選びと市場により違います)
・元本       2.3万×12ヵ月×10年=276万円
・掛金が所得控除  41.4万円お得⇒ノーリスク
・運用益      23.4万円
・運用益非課税    5.9万円お得⇒非課税
・合計        346.7万円(+70.7万円お得)

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