麻生さんの老後に向けて2000万貯蓄について

男性30代 kamirisさん 30代/男性 解決済み

少し前にニュースになった麻生財務大臣の『老後は2000万円の蓄えが必要』発言以降老後に対して考えることが増えたのですが、今の計算ではどう考えても子供を育てながら貯めることが出来ません。
また、年金がもらえるかどうかもわからず、もしもらえない場合はもっと必要になるのでは?と、子供二人目を躊躇しているのが現状です。

そのような状況でお聞きしたいことが

・実際に老後はどのくらいの生活レベルでどれくらいのお金が必要なのか
・本当に100歳まで生きると仮定した場合、2000万で足りるのか?

という2点です。特に1点目が一番聞いてみたいですね。
老後に不安を抱えたまま、生きるのもつらいですし、なにより家族に不自由な思いもさせたくないので、老後2人で生活していくうえで、どれくらいのお金が年間かかってくるのかを現時点で試算できるのであれば、それに向けて行動することもできると思います。

1 名の専門家が回答しています

水上 克朗 ミズカミ カツロウ
分野 老後のお金全般
60代後半    男性

東京都

2021/03/09

(質問1)実際に老後はどのくらいの生活レベルでどれくらいのお金が必要なのか

夫婦2人の老後に必要な資金は、数字上からだけ見ると、最低必要生活費で月22万円、ゆとりある生活をしたければ月36万円と言われています(生命保険文化センター調査)。
老後の収入である、公的年金受給額の月平均は、約20万円(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯、総務省家計調査)なので、最低必要な生活費を確保するには、月2万円の赤字になってしまいます。

(質問2)本当に100歳まで生きると仮定した場合、2000万で足りるのか?

〇最低必要生活費で暮らす場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-22万円/月(最低必要生活費)×35年(100歳まで)=約840万円不足

〇ゆとりある老後の場合
20万円/月(公的年金受給額平均)-36万円/月(50代の生活レベル)×35年(100歳まで)=約6700万円不足
*夫はサラリーマンで65歳で退職、妻は専業主婦で夫と同年齢。で試算。

なお、老後は悠々自適、海外旅行に行ったり、車を買い替えたり、子どもの結婚資金も準備したい・・・そんなゆとりを持ちたければ、さらに準備すべき老後資金は増えるでしょう。

「老後2000万円問題」に危機感を覚えたかもしれませんが、2000万円問題の本質は、じつはお金ではありません。なぜならば生活レベルによって老後5000万円必要な人も、1億円必要な人もいるからです。つまり、どんな老後を過ごしたいのか、そのためにはどのくらいの資金が必要なのか、どんな計画で実行していくのか。家族でじっくりと考えて、何よりも、自身が自分らしい生き方を見つけて生きていくこと必要だと思われます。

(参考)
「老後2000万円問題」の根拠になったのは、総務省「家計調査年報」(2017年)に載っているデータです。
高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の家計が毎月約5.5万円の赤字となっていることから、これが30年続くとすれば、
毎月の不足分5.5万円(*)×12ヵ月×老後30年=必要な老後資金約2000万円
*月支出合計26.4万-月収入合計20.9万(公的年金19.2万+その他1.7万)

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