2020年初頭から日本を含めた世界中で新型コロナウイルス感染症が流行しました。発見された当初は、有効な治療法もワクチンも存在しなかったため「不要不急の外出の自粛要請」「緊急事態宣言の発令」「まん延防止等重点措置」など、「これまで普通にできたはずのこと」ができなくなる事態が次々と起こったのです。
筆者は友人・知人や家族と外食に行くのが趣味の1つではあるものの、その趣味すらままならない時期は続きました。そして、筆者が足を運んだことがある飲食店に限っても、数件が閉店を余儀なくされています。やはり、不要不急の外出ができなくなったり、店内での酒類の提供に制限を受けたりしたことで、手元の資金が尽き、最終的には店をたたむという判断をしたのかもしれません。
日本でも、ワクチンの接種が始まったことで、これからは飲食店にとっても良い方向に向かっていくと筆者は信じています。しかし、今回の新型コロナウイルス感染症のように「いつ、通常の形での営業ができなくなるかはわからない」という意識を、飲食店経営者の方は持った方が良いでしょう。
目次
2020年は「小さな飲食店」にとって受難の年でした
実際のところ、2020年が「小さな飲食店」にとってどれほど大変な年だったのかを、データを使ってみてみましょう。
飲食店の倒産件数は過去最多の780件
大手調査会社・帝国データバンクが発表したところによれば、2020年は飲食店の倒産件数が調査開始後最多の780件に上ったとのことです。
2008年にリーマン・ショックが起きた際の飲食店の倒産件数が634件だったことを考えると、はるかに影響が大きいことがわかるでしょう。
出典:飲食店の倒産動向調査(2020年) | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
そのうち約8割が「小さな飲食店」
また、同調査では「倒産した飲食店の負債規模」についても言及しています。簡単に言ってしまうと「飲食店がつぶれてしまったときに、どれだけ借金があったか」ということです。倒産した飲食店の負債規模を見てみると、最も多かったのは「5,000万円未満」(全体の79.5%)でした。
飲食店の規模が大きくなればなるほど、運営にあたっての費用がかかることを考えると、倒産する際の負債も大きくなります。
受難になった原因は?
そもそも、なぜ小さな飲食店がここまで大変な目に遭ったのでしょうか。
外出もできないし、お酒も出せないから
簡単に言うと
です。そもそも、小さな飲食店に限らず、2020年には飲食店にとっては大変な1年でした。
飲食店関連の業界団体の1つ、一般社団法人日本フードサービス協会の調査によれば、2020年の日本の外食産業全体における売上高は、前年度比84.9%と調査開始以来最大の下げ幅を記録したそうです。
出典:一般社団法人日本フードサービス協会「日本フードサービス協会会員社による外食産業市場動向調査 令和2年 年間結果(2020年1月~12月合計)」
また、同調査におけるデータをさらに細かく見ていくと、お酒を出すことが前提となっている業態(パブ・居酒屋)においては売上高も客単価も前年度の平均を大きく下回りました。
出典:一般社団法人日本フードサービス協会「日本フードサービス協会会員社による外食産業市場動向調査 令和2年 年間結果(2020年1月~12月合計)」より筆者作成
出典:一般社団法人日本フードサービス協会「日本フードサービス協会会員社による外食産業市場動向調査 令和2年 年間結果(2020年1月~12月合計)」より筆者作成
このデータからもわかるように、もともとパブ・居酒屋などの「お酒を飲むことが前提のお店」は、売上の多くを店内で飲むお酒(酒類)に頼っている以上、お酒が出せなくなったことが致命傷になり、店をたたまざるを得ないことも十分に考えられるのです。
「小さな飲食店」がこれから生き残るためには?
「お酒が出せなければ、テイクアウトやデリバリーを拡充させれば良い」と考えるかもしれませんが
- テイクアウト・デリバリーに適したメニューを考案し、試作を繰り返す必要がある
- テイクアウト・デリバリー用の梱包資材を仕入れなくてはいけない
- 大手デリバリーシステムへの加盟にはシステム利用料がかかる
などの理由で、どんな飲食店であっても簡単に導入できるとは限らないのが実情です。今後、今回の新型コロナウイルス感染症のように、長い期間に渡って通常営業ができなくなる事態が100%起きないとは断言できません。
今こそ必要な飲食店のサバイバル術。それは「撮影場所」として貸すこと
そこで提案したいのが「撮影場所」として貸すことです。
写真撮影や動画配信をしたい人はたくさんいる
YouTubeやTikTokなどの動画配信サイトは、有名・無名を問わず様々なクリエイターが参入し、思い思いの動画を配信しています。このような動画を撮影するための場所として、通常営業をしていない(お客さんが入っていない)飲食店を使いたいクリエイターだっているはずです。
さらに、直近では、これまでの映像業界を牽引してきたテレビ番組やCM・雑誌などの各種撮影ニーズに加えて、生配信イベントやSNS・YouTube広告用の動画撮影等、Web広告関連の案件が増えています。
また、雑誌・新聞・書籍などの紙媒体やWebページに掲載するための写真撮影も、表現したいテーマや被写体となる人の人柄によっては、飲食店を撮影場所にしたほうが味わい深い写真が撮れることもあります。
つまり、撮影場所として自分の店を貸すことに一定の需要はあるのです。
自分の店を貸したいなら「SHOOTEST」に依頼しよう
「でも、自分の店を貸すのは良いけど、どうすれば?」と思った人に使ってほしいサービスがあります。それが「SHOOTEST」です。
「SHOOTEST」ってどんなサービス?
出典:東京都内のレンタル撮影スタジオ・ハウススタジオ検索【SHOOTEST】
「SHOOTEST」とは、簡単に言うと
です。つまり、SHOOTESTに掲載をすることで、飲食店やマンションの一室など、本来は違う目的で利用されている空間も、写真・動画撮影のためのスタジオとしてPRすることができると考えましょう。
こんなお店が紹介されています
例えば、こちらは普段は「OPEN NAKAMEGURO」という名前で営業しているカフェですが、併設されているイベントスペースを撮影スタジオとして借りることができるそうです。
出典:【コーヒースタンド併設の路面店】OPEN NAKAMEGURO | SHOOTEST
自分の店を撮影場所として貸すまでの流れ
なお「SHOOTEST」を経由して、自分の店を撮影場所として貸すまでの流れを簡単にまとめました。
- 公式Webサイトから資料をダウンロードする
- 必要に応じてオンライン会議形式で掲載相談を行う(相談無料)
- 相談を経て、掲載を決めたら申し込み手続きを行う
- 自分の店舗の情報が掲載されたWebページが作成されるので、内容を確認する
- Webページが公開される(掲載開始)
ちなみに、資料のダウンロードを始め、問い合わせはすべて公式Webサイトから受け付けています。「まずは話を聞いてみようかな」というだけでも、気軽に問い合わせてみましょう。
「SHOOTEST」への問い合わせや資料ダウンロードはこちらから
「SHOOTEST」が初心者に優しい4つの理由
「でも、スタジオとして貸すなんてやったことがない」という人のために、「SHOOTEST」では様々な配慮をしています。その中で、特に初心者に優しいと思えたポイントを4つ解説しましょう。
ユーザーと直接やり取りできる仕組み
本来は飲食店として営業している場所を撮影場所として貸す以上
- 自分たちが飲食店として営業できる日はそっちを優先したい
- 「こういうことは止めて欲しい」などのNG事項は守ってほしい
など、何らかの希望はあるはずです。しかし、間に誰かを挟んだのでは、それを的確に伝えられず、トラブルの引き金になることだって考えられます。
当日現場に入るスタッフは1~2名で十分
「SHOOTEST」で扱う案件について、撮影当日の立ち会いに必要なスタッフの数は1~2名であることがほとんどです。
掲載準備に必要な書類もごくわずか
また、掲載してもらう際に必要になる書類は
- 店舗の写真‧図⾯
- 掲載情報をとりまとめたもの
だけです。
サポート体制もバッチリ
「SHOOTEST」の運営会社である株式会社Yuinchuは、自社でスタジオ運営も手掛けています。
【まとめ】サード・プレイスであるために
筆者はこの「SHOOTEST」についての記事を書くために、小さな飲食店が置かれている現状を調べたのですが、あまりに厳しいことがわかり、落ち込んでしまいました。
筆者の好きな飲食店にも、小さな飲食店はたくさんあります。自分なりにそこにいく理由を考えてみたのですが
- オーナー(大将、店主)の人柄が好き
- 常連さんとの交流が楽しい
など「食事をしたり、お酒を飲んだりする」こと以外の理由も大きい気がしています。
そして、筆者にとって、このようなお店が閉店してしまうことは「そこのお店に連なる人との縁も断ち切られてしまう」のと同じくらい辛いことです。だからこそ「万が一、料理もお酒も出せなくなっても、店を守るため方法」があるなら知りたかったし、その方法として「SHOOTEST」を紹介できたのは幸運でした。
こういう素敵なサービスが世の中に広まれば、自分の思い入れがある店を手放す飲食店オーナーもきっと減らせると信じています。
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