これでも一応、筆者は兼業主婦として家族(夫)のために食事を作っています。もともと、料理は好きなので何ら苦になりません。しかし、時々自分で何を作るか考えるのが猛烈に面倒臭くなるのも事実です。
そこで夫に「ねえ、何食べたい?」と聞いてみるのですが「夕食?何でも良いよ」と言われた時は、理由はうまく説明できないものの、猛烈に腹が立ちました。
詳しくは後述しますが、どうもそのように思っていたのは、筆者だけではなかったようです。そこで今回は
- なぜ「夕食?何でも良いよ」という言葉がトラブルの火種になるのか
- トラブルを避けるためには「過去に作って評判がよかったメニュー」のネタ帳を作るのが良い理由
- 「過去に作って評判がよかったメニュー」のネタ帳にできるサービス
という3つの切り口から、毎日の夕食づくりが負担にならないための工夫を提案します。
目次
「夕食?何でも良いよ」は呪いの言葉
冒頭で、筆者が「夕食?何でも良いよ」と言われて腹が立った、という話をしましたが、どうやらそう考えているのは筆者だけではないようです。
「メニューを考える」ことは多くの人にとって負担
東日本旅客鉄道=JR東日本のグループ会社である株式会社ジェイアール東日本企画と株式会社オレンジページの両社は、家庭における食事の準備を中心とした意識調査として「イマドキ家族の食事に関する共同研究」を行いました。
共働きママ=兼業主婦の場合は約8割、専業主婦ママ=専業主婦の場合は約9割の人が「メニュー(献立)を考える」ことが負担に感じると回答していました。
出典:株式会社ジェイアール東日本企画「jeki ソリューションレポート イマドキ家族の食事に関する共同研究」
筆者なりに、この結果を踏まえて「メニュー(献立)を考えるのはどれだけ大変なのか」解説します。
「何でも良いよ」だとかえって選べない
一口にメニューを考えると言っても
- どのくらい時間がかかるのか
- 今、家にある食材だけで完結できるか否か
- 家族の好みに合うのか
- 最近、同じような料理を作らなかったか
など、様々な要素を考慮して「今日、作れそうなもの」を絞り込んでいかなくてはいけません。
また「何でも良いよ」と言われた場合、よほど料理が苦手な人でもなければ、これまで作ってきた料理を頭の中で思い出し、その中から「今日、実際に作る料理」を選ぶことになるのです。文章で書くと簡単なように思えますが、案外これは負担になります。
選択のパラドックスとは
「今日の夕飯のメニュー」に限ったことではありませんが、相手に何らかの理由があって希望を聞いたときに「何でも良いよ」と言われて不安になった経験を持つ人はいるはずです。実は、これは何も珍しいことではありません。
行動経済学における有名な学説の1つに「選択のパラドックス」があります。
料理がとても苦手で、作れるものがあまりないという人ならともかく
- ある程度の期間、主婦(主夫)をしてきて、それなりの回数料理はしている
- もともと料理が好きで、色々とレシピを見て作っている
という人の場合「夕食のメニュー」を考える際の選択肢が膨大になってしまいます。
つまり「夕食?何でも良いよ」という言葉が「膨大な選択肢の中から、1つに絞り込む」というきわめて大変な作業を強いられている(しかも、それを誰も手伝ってくれない)ように聞こえるのです。
呪いの言葉を封じるには?
もちろん「夕食?何でも良いよ」という人の真意は、「夕食を摂ることができれば、さほど内容にはこだわらないので、負担がない形で進めて欲しい」という善意に基づくものであることがほとんどでしょう。
しかし、相手のその時の精神状態によっては「膨大な選択肢の中から何を作るかを決めるという意思決定まで丸投げにされている」という、きわめてネガティブな意味に解釈されかねません。そうなると、喧嘩に向かってまっしぐら、です。
「過去に作って評判がよかったメニュー」を3~4個挙げる
一方「何食べたい?」と聞く側も、ちょっと下準備をしておくだけでだいぶ精神的な負担が減らせます。その下準備とは「過去に作って評判がよかったメニューをまとめておく」ことです。
これを済ませておけば、メニューを考えるのが面倒になった場合「今、家の中にありそう、もしくはすぐに手に入れられそうな材料で作れるもの」など、一定の条件に基づき絞り込んだ上で、家族に「今日だったら、〇〇と■■と▽▽が作れそうだけど、どうする?」と聞くことができます。
聞かれた側も「〇〇が良いな」など、より具体的な提案ができるため、トラブルにはなりにくいです。
「過去に作って評判がよかったメニュー」のネタ帳にできる!「MyMeal~私のレシピ手帳~」とは?
そういえば、筆者の母は「料理ノート」といって、家族に作って評判がよかったメニューを書き留めるノートを作っていました。
しかし、基本的に面倒くさがりで几帳面さのかけらもない筆者にとって、そこまでの対応はできません。そこで良いサービスがないか探したところ「MyMeal~私のレシピ手帳~」というアプリを見つけたので紹介します。
「MyMeal~私のレシピ手帳~」の基本
「MyMeal~私のレシピ手帳~」とは、簡単にまとめると
のことです。2021年7月現在、Android版とiOS版がリリースされています。
簡単に登録できます
筆者も試しに登録してみることにしました。まず、アプリ自体をインストールしましょう。なお、筆者はAndroidユーザーなので、以下の画像は全てAndroid版の「MyMeal~私のレシピ手帳~」のものと考えてください。
インストールが完了したら、開いてユーザー登録を済ませます。必要事項を入力していけば良いだけなので簡単です。
ここまでできれば、一通り基本的な設定は完了します。試しに、レシピの検索をしてみましょう。画面下の「検索」のアイコンをタップすると、検索ワードを入力できます。筆者は試しに「パスタ」と入力してみました。
「MyMeal~私のレシピ手帳~」のここがスゴイ!
ここまでは、あまり他のレシピアプリと変わりないように思えますが、実は独自の機能が揃っているため「料理が得意な人はもちろん、あまり得意でない人にも使ってほしい」仕上がりになっています。その理由を3つ解説しましょう。
項目ごとに分かれているので簡単に入力できる
筆者は普段、あまり自分が作った料理の写真は撮らないのですが、たまたま以前作ったナポリタンの写真が残っていたので、これをレシピとして登録してみることにしました。まず、トップ画面から「レシピ作成」を選びタップします。
すると、このように画面が切り替わります。
筆者も実際にやってみた結果、このようにレシピの掲載を完成させました。
買い物中にも簡単にレシピの確認が可能
また「MyMeal~私のレシピ手帳~」はシンプルな構成のためか、買い物中にも簡単にレシピの確認ができます。料理の写真をタップすると、すぐに「材料・調味料」が出てくるページ構成のため「何をどれだけ用意すれば良いか」がわかる仕組みです。
家族や友だちにもレシピを共有できる
また、自分で考えたレシピは、家族や友だちなど、ごく親しい人にも共有することが可能です。そのためには、グループ機能を使いましょう。グループ機能を使うためには、画面下のメニューから「グループ」をタップしてください。すると、このようにグループ名を入力できるようになります。
好きなグループ名を入力するだけで、グループ自体の作成は可能です。
なお、グループに家族・友だちを招待する際は、コード(パスワード)が必要になります。
サービスの運営会社の方にもお話を伺いました!
曲がりなりにも、筆者も兼業主婦で日々料理をしているので、便利なサービスがあると非常に助かります。
今回紹介した「My~私のレシピ手帳~」も、昔、筆者の母が作っていた「料理ノート」のように、上手に活用していければと思いました。
そして「なぜ、こんなサービスを作ろうと思ったのか?」という点に興味がわいた筆者は、運営会社であるネイバーズミール株式会社の重光さんにお話しを伺うことができました。伺ったお話をもとに、コメントを掲載いたします。
どの方法も「帯に短し、たすきに長し」だった
まず、サービスを開発したきっかけについてお話を伺いました。
私どもで提供しているMyMealは、自分のレシピを簡単に管理し、家族や友達と共有できるサービスです。
様々なレシピサービスを併用して利用する人が多い中、大変となるのがレシピデータの管理でしょう。「どのアプリで見つけたのか覚えていない!どこに保存したのか分からない!」と焦った方は多いと思います。そこで、レシピを簡単に管理できるサービスを立ち上げよう、という話になりました。
開発を進めるにあたり、実際のところ、皆さんどうやってレシピを管理しているのか、弊社でも調査をしてみたところ、興味深い結果が出たのでお伝えします。
料理をなさる一般の方132名にご協力いただき、「レシピを記録する際に利用するスマートフォンの機能について」アンケートを実施しました。ベスト3の結果を紹介しますと
- スクリーンショット:34%
- ブックマーク:18%
- メモ帳:11%
いうように分かれており、人によって使う機能が全く違ったという結果になりました。
実際のところ、これらの方法は一長一短です。
例えば、スクリーンショットはスマホ内のアルバムに保存されますが、時間の経過とともにデータが見つけにくくなります。
また、ブックマークはスマホ・PCの個々の機械ごとに管理元が違うため、買い替えを考えている場合や、複数の機械を同時にお使いの方にとってはいささか不便です。
そして、メモ帳の場合は、レシピとは関係がない事柄も保存する人が多いため、一目で見つけるのには時間がかかります。
私どもの「MyMeal」はあくまで「レシピを管理すること」に特化しているため、使っていただきやすいと自負しております。
料理家が輝く世界へ
次に「このサービスを使ってほしい人」や「今後のミッション」についてもお話を伺いました。
まず「どんな人にこのサービスを使ってほしいか」ということですが、料理をするすべての方にお使いいただきたいと思っています。
皆様ご存知の通り、昨年初めから新型コロナウイルス感染症の影響で、ご自宅で料理をなさる機会が増えたはずです。
これまであまり料理をしてこなかった方でも、また、「何か物事をコツコツ続ける」ことが得意でない方でも「MyMeal」をお使いいただき、レシピを記録することで、ご自身のレパートリーが増えていくのがお分かりになるはずです。そのことが励みになって、料理を続けていこう、というお気持ちになっていただけると信じております。
また、普段から料理をなさってきた方にとっても、一度作った料理を記録するための手段として使っていただきたいです。普段から料理をなさる方は「ネットやテレビで見たレシピをそのまま作るとは限らない」という話も多く聞きました。
要するに、たまたま冷蔵庫に余っていた食材を使ったり、自分や家族の好みに合わせて気持ち薄味にしたりなどのちょっとしたアレンジを加えるということです。これらのアレンジも「MyMeal」であれば、細かく記録していただけます。
そして、ご夫婦の間でも上手に活用していただきたいところです。例えば、日々奥様が作る料理を召し上がっているご主人は多いかと思います。それでも、いきなり「奥様の料理のレパートリーは?」と聞かれて、よどみなく答えられるご主人はほぼいらっしゃらないはずです。
しかし「MyMeal」をご覧いただければ、奥様の料理のレパートリーが表示されるので、その中から「今日はこれが良いな」など意見を出す際の参考にしていただけるでしょう。
そして、今後のビジョンですが、レシピの管理・共有といった不便を解消する機能をベースに、今後は料理家の方々にとって、彼らがもっと輝く手助けになるようなサービスとして「MyMeal」を発展させていきたいです。
弊社は「料理家が輝く世界へ」をミッションとしているため「料理を作る人」を大切にしています。この「料理を作る人」には料理研究家、料理系インフルエンサー、調理師などの「料理を作るプロ」はもちろん、普段からご家族のために食事を作っていらっしゃる一般の主婦・主夫の方も含まれます。そういった「料理を作る人」のためのWebメディアとして「Meaple」を運営しています。
昨今は、SNSが普及し、料理系インフルエンサーや料理研究家の活動の仕方・目標が大きく変化しつつあるのが現状です。「料理」という共通点があることに代わりませんが、具体的な活動・目標は人それぞれです。
そこで、現代の料理人の調理へのこだわりや何を願って料理をしているのか、SNS配信の工夫など、「料理を作る人がどのように工夫して料理に向き合っているのか」を幅広く知っていただくことを目的に「Meaple」は運営されています。
私たちの取り組みは、これまで以上に「料理をする人」がより輝く社会を作り上げるためのものです。「料理が好き」という方は、もちろん「あまり得意じゃないけど、これから始めてみたい」という方にも、ぜひ「MyMeal」を使っていただきたく思います!
重光様、ありがとうございました!筆者も割と「作って評判がよかったレシピってどれだっけ?」と迷ってしまいがちなので、積極的に活用していこうと思います。筆者と同じような悩みを抱いている人は、一度試してみてくださいね。
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