近年では結婚式を挙げない人も増えています。しかし「今までお世話になった人に、お礼を言う場」として重要な役割を果たしている以上、まったく廃れてしまう習慣とは言いがたいでしょう。ただし、それなりにお金のかかるイベントである以上、なるべく費用を抑えられるよう、工夫を凝らしたいところです。
特に、子どもを設ける予定があったり、すでに授かっていたりしていた場合は、これからの子育てにかかる費用も貯めなくてはいけないので「正直、結婚式の費用が出せる気がしない」と落ち込んでしまうかもしれません。
そこで今回は、結婚式費用を抑える方法について解説しましょう。
目次
結婚式費用の平均額は?
平均は316万円
大手結婚式場情報サイト「みんなのウェディング」が利用者を対象に行ったアンケートによれば、結婚式の総額費用(挙式・披露宴)の平均は316万円とのことでした。
出典:【第1回】《結婚式費用の基本!》結婚式の平均・相場・内訳・支払い時期まで紹介 | みんなのウェディングニュース
招待人数が増えれば増えるほど費用は上がる
もちろん、招待人数が増えれば増えるほど、費用は上がります。先ほどのアンケートから、招待人数別の平均額のデータを紹介しましょう。
- 30名以下:約104万円
- 60名から79名:約362万円
- 100名から119名:約459万円
近年では、少人数で挙式・披露宴を行うことも増えていますが、地方によっては、まだまだ親族や近所の人を招いて、大規模に行う習慣が残っています。
費用を抑えるための工夫はやはり必要
いずれにしても、決して安いものではないため、費用を抑えるための工夫はやはり必要です。しかし、費用を抑えたいからといって、あまりにみすぼらしくなってしまっては、招待するゲストに対して非常に失礼な上に、結婚式を挙げる当の本人たちもむなしくなってしまうでしょう。そこで今回は、みすぼらしくならず、しかも費用を抑えられる方法として
- ホテルではなくレストランを選ぶ
- 親族のみの挙式・食事会+アフターパーティーにする
- 自作、クラウドソーシングをうまく使う
- 衣装は共済を利用して借りる
- 様々な割引プランを活用する
の5つを紹介しましょう。
ホテルではなくレストランを選ぶ
「会場にこだわりはないから、できるだけ費用を抑えたい」という人であれば、ホテルや専門式場ではなく、あえてレストランで結婚式を挙げるのも方法の1つです。
ミシュランなどの有名ガイドブックに掲載されるような有名店であっても、ホテルや専門式場に比べると、費用は抑えられます。ホテルや専門式場に比べると、設備が整っていないことも多々あるものの、料理のクオリティは高いので「おいしい料理でおもてなしを」と思っているカップルにもおすすめです。
親族のみの挙式・食事会+アフターパーティーにする
「両親の顔も立てつつ、友達とも楽しくやりたい」という人であれば、先に親族のみで挙式・食事会をし、友人・知人は会費制のアフターパーティーでお披露目するのもよいでしょう。
一般的な披露宴のように、引き出物を用意する必要はないので、費用を節約できます。また、招待される側にとっても、ご祝儀を用意する必要がないので、経済的な負担が和らげられるのです。
自作、クラウドソーシングをうまく使う
「どうしても挙げたい会場があるから、他の部分で節約したい」という人であれば、招待状・席札・ウェルカムボードなどのアイテムを、自作したり、クラウドソーシング経由で注文するのも、節約に役立ちます。
衣装は共済を利用して借りる
「彼は衣装にあまり興味ないから、みっともなくなければ大丈夫そう」など、衣装に対して強いこだわりがなければ、都道府県民共済が運営しているブライダルサロンを経由して借りると、節約においては大きなプラスになります。
なお、都道府県民共済のブライダルサロンを利用するためには、2人とも組合員にならなくてはいけません。つまり、医療共済(民間の医療保険に相当)、生命共済(民間の生命保険に相当)や火災共済(民間の火災保険に相当)に加入する必要があります。
様々な割引プランを活用する
サービス業など平日休みの仕事をしている、いわゆる六曜にこだわりがない、という人であれば、平日や仏滅・赤口など人気のない日取りに挙げるのも、節約法の1つになります。会場によっては、これらの人気のない日取りを対象にした割引プランを設けているので、上手に利用しましょう。
また、対象になる人は限られますが、近隣の大学に通っていたなど、特定の条件に当てはまる人のみが割引を受けられるプランを設けている会場もあります。
挙げない、は最後の選択肢に
近年は「ナシ婚」といって、結婚式(もしくは会食、パーティーなど相当するイベント)を挙げない人も一定数います。
挙げない理由は?
結婚式場情報サイト「ウェディングパーク」を運営する株式会社ウェディングパークが行ったアンケートによれば、結婚式を挙げない理由として多かったのは
- 他にお金を掛けたいことがある
- 資金が足りない
- まわりから注目を浴びたくない
の3つが上位を占めていました。
「他にお金を掛けたいことがある」や「まわりから注目を浴びたくない」は当人同士の価値観の問題であるため、費用の面とは別に論じられるべきことです。しかし「資金が足りない」については、今回紹介した方法を利用することで、幾分かは克服できるでしょう。
家族の意向を聞こう
結局のところ、結婚式を挙げるか挙げないかは、当人たちの自由です。「ウェディングドレスを着て、人前に出るなんてできない」と思い詰めるくらい、人前に出るのが苦手な人にとっては、結婚式を挙げるかどうかという話し合い自体が、苦痛で仕方ないでしょう。
しかし、決断を下す前に、知っておいて欲しいことが1つあるので、最後にお伝えしましょう。
株式会社リクルートマーケティングパートナーズ ブライダル総研が調査したところによれば、子どもに対して挙式・披露宴をしてほしいと望む親は全体の6割以上に上るそうです。
出典:株式会社リクルートマーケティングパートナーズ ブライダル総研「ブライダル総研リサーチニュース(2016年6月15日発行)」
一方、挙げてほしくないと考える親は、挙式については全体の1%未満、披露宴については5%未満とごく少数派でした。
注目すべきなのは、挙式・披露宴に関する意向を伝えない親が全体の6割以上を占めることでしょう。つまり「当人たちは挙げないつもりで進めていたとしても、親としては挙げて欲しいと思っている」ということは、現実に起こりうるのです。
もし、これから結婚する予定があるものの、費用の面で挙式・披露宴を挙げることをためらっているとしたら、まずは家族の意向を聞いてみるとよいでしょう。家族が「挙げて欲しい」と考えているなら、挙げられる方法を調べ、実際に試すのも親孝行の1つです。
コメント