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都道府県民共済に加入していると衣装が安く借りられる仕組み
一部の都道府県を除き、各都道府県には都道府県民共済が存在します。さらに、一部の共済では、組合員へのサービスの一環として、結婚式場での特別プランによる優待や、ウェディングドレスのレンタルを設けていることがあるのです。
もし、自分が住んでいる地域を管轄する都道府県民共済が、そのようなサービスを行っている場合は、ぜひ利用を検討しましょう。
都道府県民共済の衣装サロンを利用するメリット
最大のメリットは「節約効果が高い」ことでしょう。
具体的な節約額の例
一般的に、結婚式を手がけるホテルやレストランでは、提携している衣装サロンごとの特別プランを設けています。「新郎新婦2着ずつ、合計4着のレンタル料が70万円(税別)までであれば、基本料金の30万円(税別)でレンタルが可能(差額が生じた場合は、差額分を追加)」いうように、利用条件が設けられているパターンが多いです。
このようなパターンを想定し
- 新郎は和装(紋付き袴)と洋装(タキシード)をレンタル
- 新婦は和装(白無垢)と洋装(ウェディングドレス)をレンタル
した場合の金額を比較してみましょう。
一般的なドレスサロンの プランを利用 |
30万円 ※差額が生じた場合は、差額分を追加。金額は税別 |
---|---|
都民共済 ブライダルサロンを利用 |
新郎:18,000円(紋付き袴) + 20.000円(タキシード) =38,000円 新婦:39,000円(白無垢) + 38,000円(ドレス) = 77,000円 合計:115,000円 |
※金額は税別
この場合、差額は
となります。
都道府県民共済の衣装サロンを利用するデメリット
一方、この方法のデメリットとしては
- 都道府県民共済がない、衣装サロンがない都道府県では使えない
- 2人とも組合員にならないといけない
- 人気のデザインを確保するのは難しい
が挙げられます。
都道府県民共済がない、衣装サロンがない都道府県では使えない
実は、都道府県民共済は、すべての都道府県に存在するわけではありません。2020年12月現在では、鳥取、徳島、高知、沖縄の4県では、まだ事業を行っていないとのことです。そのため、この4県に住んでいる場合は、今回紹介した方法は利用できません。
また、都道府県民共済自体がある都道府県であっても、衣装サロンを設けていないケースもあります。衣装サロンを目当てに都道府県民共済への加入を検討しているなら、事前に自分が加入するつもりの都道府県共済の事務局に、衣装サロンの有無を確認するとよいでしょう。
2人とも組合員にならないといけない
共済が運営する衣装サロンは、あくまで「組合員の福祉のため」に運営されるものです。そのため、利用するためには、新郎・新婦の両方が共済に加入しないといけません。
生命共済や医療共済は、健康状態の告知が必要であるため、健康状態によっては加入できない可能性もあります。働く分には問題がなくても、持病があって薬を飲んでいたりする場合は、注意が必要です。
人気のデザインを確保するのは難しい
共済が運営する衣装サロンは、民間の会社が運営する衣装サロンに比べると、レンタル料が破格の安さということもあり、非常に人気が高いです。そのため、人気のあるデザインはすぐに予定が埋まってしまいます。自分が気に入った衣装を必ず借りられるとは限らない点に注意しましょう。
キャンセル料は確認しよう
また、一度衣装を決めた場合であっても、途中で気が変わって変更したいと思うかもしれません。その際、キャンセル料を請求されることがあるので、注意が必要です。例えば、都民共済ブライダルプラザの場合、挙式日から3カ月以前の変更であれば3,000円がキャンセル料として請求されます。また、3カ月以内になると、さらにキャンセル料がが上がっていくので注意しましょう。
https://tomin.jp/bridalplaza/useguide/
1回で決められない場合は「試着料」がかかるケースも
また、一部の衣装サロンでは、1回目の衣装合わせで衣装を決められず、2回目以降の衣装合わせに進む場合、試着料(1回につき3,000円程度)を徴収されるので注意しましょう。自分たちが利用する衣装サロンの規定を事前に確認するとともに「自分たちはこういう衣装を着たい」というイメージを固めてから、試着に向かうのをおすすめします。
都道府県民共済の衣装サロンを利用する際の手順
実際に、都道府県民共済の衣装サロンを利用して、衣装を借りる際の手順について解説しましょう。事前に、式場の担当コーディネーターに都道府県民共済の衣装サロンで衣装を借りる旨を伝えておくのをおすすめします。
1.予約をする
結婚式の日程と会場が決まり次第、衣装サロンを利用することは可能です。まずは、Webか電話で衣装合わせを希望する日程を予約しましょう。その際、衣装合わせを行う際の持ち物や当日の服装についても話があるはずなので、忘れないようにメモをとってください。
2.衣装を選ぶ
あらかじめ予約した日になったら、実際に衣装サロンに行きましょう。担当のコーディネーターに自分たちの好みや希望を伝え、衣装を選んでもらい、試着します。どの衣装を使うかが決まったら、当日までの流れについて説明があるので、疑問があればその場で解決しましょう。また、式場の担当コーディネーターの名前も聞かれるので、忘れずに伝えてください。
3.挙式日前日に搬入してもらう
一般的に、衣装のレンタル期間は挙式日の前日から翌日まで(2泊3日)に設定されていることが多いです。式場の担当コーディネーターとやり取りをし、忘れずに搬入してもらうようにしましょう。
4.挙式が終わったら返却する
挙式が終わり次第、速やかに返却しましょう。式場の担当コーディネーターや提携美容室を経由して返却するのが一般的ですが、自分たちで対応しないといけないケースもあります。どのように進めるのかを、式場の担当コーディネーターに確認し、期限に遅れないように返却しましょう。
都道府県民共済の衣装サロンを利用する際の注意点
都道府県民共済の衣装サロンを利用する際は
- 持ち込み自体がNGのこともある
- 持ち込み料を考えるとそう安くない場合もある
の2点にも注意しましょう。
持ち込み自体がNGのこともある
ホテル、専門式場、レストランなどの種別を問わず「提携している外部業者以外からの衣装の持ち込みはお断り」としている会場があるのも事実です。このような会場であっても、コーディネーターの交渉力次第では持ち込みが可能になることもありますが、その場合、かなり高額な持ち込み料を請求されることがあるので、積極的におすすめできる方法ではありません。
今回紹介した方法のように、衣装やその他のアイテムを持ち込みたい場合は、最初の会場選びの段階で
- アイテムの持ち込みは可能か
- 持ち込むとしたら手数料はどのくらいかかるか
を調べた上で、どの会場にするのかを考えたほうが無難です。
持ち込み料を考えるとそう安くない場合もある
提携している外部業者以外から衣装を持ち込む場合、当日までの保管料として持ち込み料を請求されるケースがあります。この持ち込み料は会場や衣装の種類によってまちまちですが、新婦のウェディングドレスの場合、1着につき5~10万円程度が相場のようです。
持ち込み料を考えると、会場が提携している業者で借りたほうが結果として安上がり、ということも十分考えられます。「どっちで借りたほうが、自分たちにとっては満足がいき、しかも節約できるのか」を考えて進めましょう。
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