筆者はもともと実家が埼玉にある状態で東京の大学に進学したため、学生時代に一人暮らしをしたことがありません。しかし、これから大学に進学する人の中には「地元の大学ではなく、東京・大阪・名古屋などの大都市圏の大学に進学するため、一人暮らしをする予定」という人もいるでしょう。
実家が裕福でかなりの仕送りが見込めたり、「実はWebサイトの運営や動画配信で毎月一定額の収入がある」など特殊な事情があったりもしない限りは、決して多くない生活費でやりくりをすることが必要になります。
しかし、無理をして体を壊したり、友だちとの付き合いを疎かにしたり、勉強に支障をきたしたりしては、元も子もありません。そこで今回は、一人暮らしをしている・する予定のある大学生の人に取り入れて欲しい節約法を20個紹介します。
生活費全般の節約法9選
学生寮、シェアハウス、ルームシェアに住む
節約の基本的な考え方として「固定費を削ることによる節約効果は高い」ことが挙げられます。そのため、なるべく住まいにお金を掛けないことが、節約する上で重要です。
学生寮の場合は出願条件をチェックしよう
自分が進学する大学からそう遠くない場所に学生寮がある場合は、入居することを検討しても良いでしょう。ただし、入居する際には、選考試験(健康診断・小論文など)が課せられることもあります。
自分が入居を希望する学生寮にあらかじめ問い合わせ
- 選考試験の有無
- 選考試験がある場合は内容、出願期限
をチェックするようにしましょう。
参照:石川富山明倫学館 概要 | 公益財団法人 加越能育英社
シェアハウス、ルームシェアは周囲への気遣いが必須
シェアハウスとは、1つの住居に複数人が共同で暮らす賃貸物件のことを指します。一方、ルームシェアとは、アパート・マンションなどの集合住宅の1つの部屋を、家族・恋人関係にない他人同士で共有しながら住むことを指します。
いずれにしても、1人でアパート・マンションの部屋を借りるよりは、初期費用や毎月の家賃が安く済むのが魅力です。ただし、他人と「ひとつ屋根の下」で暮らすことになるため、生活する上でのルールを守ることや、気遣いを欠かさないことは必須です。
アパート・マンションは敢えて不便な条件で選ぶ
学生寮、シェアハウス、ルームシェアは固定費を抑えられるのが魅力ですが、選考試験に通らなかったり、家族が「知らない人と住むのは止めて欲しい」と希望したりした場合は、やはりアパート・マンションに住まざるを得ません。
- 「急行」「通勤快速」などの設定がある路線の沿線駅で物件を探す場合は、あえて「各駅停車」しか停まらない駅を基準に選ぶ
- 駅から徒歩10分圏内の物件は候補から外す
- 新築ではなく、リノベーション済みの中古を選ぶ
格安スマホを使う
大学生に限らず、今や携帯電話は生活必需品の1つと言っていいほど普及しています。一人暮らしの場合、固定電話を引かない人も多いかもしれません。だからこそ、毎月の通信費を節約できるよう、心がけましょう。あえて格安スマホを使うのもおすすめです。昨今は、希望する条件に基づき、おすすめの格安スマホを提案してくれるサービスもたくさん登場しています。「MoneQ Guide」でもいくつか紹介してきたので、参考にしてください。
教科書は中古で買う
大学の教科書は、いわゆる「学術書」に分類されるものがほとんどであるため、非常に高価です。どんな学部で、どのような分野の勉強をするかによっても異なるため一概には言えませんが、新品で3,000円程度なら安いほうかもしれません。
大手ネット書店でも、中古の本の扱いがあるケースが多いため、タイミング次第ではかなり安く手に入れられます。
計画的にクレジットカードを使う
ポイントの貯まるクレジットカードを使えば、貯まったポイントを自分の楽しみのために使うことも可能です。
また、クレジットヒストリー(利用履歴)が積み上げられるので、社会人になった後にクレジットカードを新規で申し込む際に有利になります。
ただし、支払いの延滞・滞納が続くと、個人信用情報機関に異動が登録されてしまます。簡単に言うと「ブラックリストに載ってしまう」ため、くれぐれも計画的に使うことを心がけてください。
学割を活用する
映画館などのレジャー施設では、学生割引(学割)が設けられていることがあります。学生証を提示するだけで利用できることがほとんどなので、見かけたら積極的に使いましょう。
また、パソコンソフトについても「アカデミック版」「アカデミックパッケージ」などの名前で、学生や教職員向けに割引販売されていることがあります。一般向けの商品と比べるとかなり安いので、利用しない手はありません。このあたりは、大学の生協・購買部にも案内があるはずなので、一度聞いてみると良いでしょう。
100円ショップで生活用品を買う
昨今の100円ショップの商品は、昔に比べるとかなり質が良くなってきています。学生の一人暮らしで使う分には何ら問題ないことがほとんどです。
フリマ・オークションアプリを使う
洋服などを安く手に入れたいなら、フリマ・オークションアプリを使うのも1つの手段です。ただし、これらのサービスを使う場合は
- 実績があり、口コミの良い出品者から購入することを心がける
- 補償制度も併せてチェックする
など、トラブルに巻き込まれないための自衛策を講じてください。
図書館を有効活用する
本が好きな人なら、図書館を有効活用しましょう。ほとんどの図書館では、自分の読みたい本をリクエストすれば、検討した上で蔵書として導入してくれることが多いです。
ただし、あくまで公共のものであるため
- 借りた本は丁寧に扱う
- 定められた期限通りに返す(延長したい場合は所定の手続きを踏む)
などの基本的なマナーは心得ておきましょう。
水道光熱費の節約法5選
家電を使わないときはスイッチを切る
水道光熱費の節約法ですが、今すぐにでもできるのが「家電を使わないときはスイッチを切る」です。これだけでも、消費電力が節約できます。
ただし、一定箇所に設置して使うのが前提の家電に関しては、コンセントをこまめに抜くのはおすすめしません。最近の家電はスイッチを切っている時に消費する電力(待機電力)が極めて低いため、コンセントを抜くことによる節電効果はごくわずかです。
また、こまめにコンセントを抜いてしまうと
- テレビ、ブルーレイ/DVDレコーダーなどの番組表の設定が狂ってしまう
- エアコン、パソコンなど一部の家電製品は誤動作を起こしたり、故障したりこともある
など、思わぬトラブルにつながります。
契約アンペアを見直す
契約している電気会社にもよるので一概には言えませんが、一般的な傾向として「契約アンペア(電流量)が低ければ低いほど、毎月の電気代は安くなる」と考えましょう。
自分が住んでいるアパート・マンションの契約アンペアが知りたい場合は、部屋の中にある分電盤を見ればわかります。
出典:ご契約アンペアの選び方│ご契約内容の変更│東京電力エナジーパートナー
なお、契約アンペアを低くすれば、毎月の電気代は安くなりますが、一度に使える家電の数も少なくなるので要注意です。
電気・ガスの料金プランを見直す
2016年には電力の小売自由化、翌2017年にはガスの小売自由化が行われました。これにより、基本的には自分で好きな電気・ガス会社を選んで契約することが可能になっています。
中には
- 電気・ガスを同じ会社で申し込むことでセット割引が適用される
- インターネット用の光回線など、他のサービスも併せるとさらに安くなる
など、割引を上手に使うことでかなりの節約になることもあるので、色々とチェックしてみましょう。
節水シャワーヘッドを使う
お風呂場のシャワーの先端部分(シャワーヘッド)を節水仕様のものに交換するだけでも、水を節約できる効果があります。
いでしょう。
ただし、アパート・マンションを退去するときに、もともとついていたシャワーヘッドに戻さないといけません。節水シャワーヘッドを使う場合は、もともとついていたシャワーヘッドを紛失しないように注意してください。
風呂の残り湯で洗濯する
洗濯機に専用のホースが付いていればそれを使って残り湯を移し替えれば問題ありません。また、専用のホースが付いていない場合でも、移し替えるためのポンプがホームセンターや家電量販店、オンライン通販サイトなどを通じ数千円程度で購入できます。
ただし、すすぎは新しい真水で行ったほうが、衛生的にも良いでしょう。なお、入浴剤を入れて風呂に入った場合は、その入浴剤の説明書を見て「残り湯で洗濯しても構わないか」を確認してください。「残り湯での洗濯はお控えください」と書いてあることもあるため、注意が必要です。
食費の節約術6選
水筒を活用する
のどが渇いたからといって、そのたびに自動販売機やコンビニなどで飲み物を買っていたのでは、お金がいくらあっても足りません。
クーポン券を活用する
ファストフード店やドラッグストア、スーパーを利用する際は、クーポン券を活用しましょう。
- ポストに投函されるチラシについてくる
- ファストフード店・ドラッグストア・スーパーの公式アプリに表示される
- ニュースアプリ、SNSで配信される
など、様々な方法で入手できます。
プライベートブランドの商品を買う
大手スーパーであれば、いわゆるプライベートブランド商品の取り扱いがある場合がほとんどです。
実際は、大量に仕入れることを約束した上で、大手メーカーに製造を委託していることが多いため、品質には何ら問題がない上に、通常の商品に比べて若干安めです。
なるべくコンビニは使わない
コンビニの正式名称は「コンビニエンスストア」というように、緊急で必要になったものもすぐに手に入る、という便利さが魅力です。
しかし、コンビニの運営には人件費、物件の賃料、水道光熱費など多額の費用が掛かるため、商品の販売価格はスーパーやディスカウントストア、ドラッグストアなどに比べると総じて高めになっています。
閉店前を狙ってスーパーに行く
閉店前のスーパーに行くと、消費期限・賞味期限が近い商品に割引シールが付けられて売られることが往々にしてあります。すぐに食べたり、使ったりする予定があるものであれば、上手に利用することでかなりの節約効果が期待できるはずです。
ただし「安いから」という理由で大量に買い込み、結局ダメにしてしまうのは止めましょう。
自炊とお惣菜を上手に使い分ける
「一人暮らしは自炊をしたほうが良い」ということは、節約法の1つとして多く語られてきました。しかし、実際のところ、揚げ物など準備に手間がかかり、それなりに技術がないと作れないものは、お惣菜や冷凍食品を買ってしまったほうが、安上がりになることも多いです。
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