人知れず「貯金ができない」と悩んでいる人はきっといるはずです。しかし、その悩みには原因がある以上、原因をとりのぞけば「貯金ができる人」に変わっていくこともきっとできるでしょう。何が原因で貯金ができないのかは人それぞれですが、その人にあった対策を講じることが大事です。今回の記事では、貯金ができない人の特徴と、特徴にあった対策を解説します。
目次
貯金ができない人の特徴
貯金する理由や目標金額があいまい
これまでの人生において、様々な目標を立て、実際に達成してきた人は多いでしょう。その時、どのように目標を立てたのか思い出してみてください。例えば
- ダイエットなら「結婚式でドレスが着たいから、当日までに5キロやせる」
- 勉強なら「〇〇大学に合格したいから、1カ月前の模試までにA判定を取れるようにする」
など、具体的な理由や数字で表せる指標を用いてきたはずです。こうすることで、よりはっきりと「その目標を達成するには、どう行動すればいいのか」がとらえられるようになります。
貯金ができないと悩んでいる人は、もしかしたら貯金をする理由や目標金額があいまいなのかもしれません。
何より、貯金をしようとしている本人が楽しくないでしょう。
毎月の収支が把握できていない
1円単位まで細かく家計簿をつけるように、とは言いません。しかし、「自分たちの収入が毎月どのぐらいか、生活費はどのくらいかかっているのか」については、大まかでもいいので答えられるようにしておきましょう。そうすることで、おおよその収支が把握でき「貯金ができているかどうか」もわかるからです。
余ったお金を貯金しようとしている
もしかしたら「家計簿をつけているけど、貯金ができなくて」と悩んでいる人もいるかもしれません。そのような人が冒してしまいがちな間違いが「やりくりをして、余ったお金を貯金しようとしている」ことです。
やりくりをして余った部分を貯金に回す、というのは、最初に計画を立てたときの前提が崩れれば、あっという間に計画倒れになってしまいます。そのことをわかっていれば「やりくりをして、余ったお金を貯金する」のがあまり効率的ではないことがわかるでしょう。
世の中には「家族4人で毎月食費は2万円」というように、雑誌やWebサイトに掲載されるほどやりくり上手の人はいます。しかし、たぐいまれなスキルであるからこそ、雑誌やWebサイトの記事にする価値があるのも事実です。「自分にもできるはず」と真似をしようとしても、なかなかうまくいかないと考えたほうがいいでしょう。
無駄な出費、衝動買いをしがち
最初に計画を立てたときの前提が崩れる、という意味では、無駄な出費や衝動買いをしてしまいがちな人も、お金はやはり貯めにくいでしょう。もちろん、自分や周囲の人の楽しみのために、多少のお金を使うことは生活を楽しくし、働く上でのモチベーションを保つ上でも大事です。しかし、行き過ぎて貯金ができなくなったり、借金までするようになったりしたら、本末転倒でしかありません。
次のいずれかにあてはまる人は、特に気を付けたほうがよさそうです。
- バーゲンでいらないものを買ったことがある
- 特売や「ポイント〇倍」キャンペーンにつられがち
- ネットショッピングで無駄なものを買ってしまう
- コンビニに立ち寄ってしまう
- 「自分にご褒美」が言い訳になっている
- 人からの誘いを断れない
そもそも収入が低く貯金に回せない
貯金ができないのは、自分が原因とは限りません。働いている場所、業種、年齢にもよりますが、給料が極めて低かった場合は、貯金に回す余裕すらないこともあり得ます。生活費を削ってまで貯金に励み、体調を崩して仕事ができなくなったのでは元も子もありません。
貯金を増やすためにすぐに始められる対策5つ
貯金する目的、金額を明確にする
お金を貯めることは大事ですが、それ以上に大事なのは「何に使うか」です。マイホームを購入するときの頭金にしたり、家族や恋人や友達のために使ったり、自分のために投資したり、お金を使う場面はいくらでもあります。極論すれば、法に触れさえしなければ何に使ったってその人の自由です。
だからこそ、漫然と貯金をするのではなく「こういうことをしたいから」「〇月までに〇〇円貯める」というように、貯金する目的と金額を明確にした上で、計画を立てて実行しましょう。また「老後が不安だから」という理由で貯金を考えていた場合は、NISAやiDeCo、財形年金貯蓄など、より効率的に資金が貯められる方法も併せて検討しましょう。
収支を把握した上で、固定費を見直して節約する
1カ月の収入と支出をチェックし、明らかに赤字になっているようなら、まずは節約に努めましょう。その際、特に重点的に取り組むべきなのが「固定費の見直し」です。例えば、携帯電話の通話プランを見直したり、格安スマホに変えたりするだけでも、家族全員で取り組めば月に数千円~数万円は出費が抑えられます。
また、ライフステージに応じた保険の見直しも効果的です。子どもが小さいうちは、不測の事態が生じても高校・大学へ進学できるよう、ある程度まとまったお金を確保することを前提として、医療保険や生命保険に加入しておく必要があります。しかし、子どもが大きくなって社会人になり、独立してからは、小さいうちと同じ保障は必要ないはずです。
そして、意外と侮れないのが「使っていない月額制サービス(サブスクリプションサービス)を解約すること」です。月額制であるため、1つ1つの料金はそれほど高額ではありません。しかし「ちりも積もれば山となる」という言葉があるように、いくつも契約していると、それだけで結構な金額になってしまうでしょう。
先取り貯金を心がける
家計をやりくりして、十分に貯金ができるほどの黒字を出すのは、よほどの技術がないと難しいです。データを読み解くのが好きで、行動範囲もある程度広くできるという人なら可能かもしれませんが、そうでなければやっているうちに疲弊してしまうでしょう。疲弊してしまってはどうしようもないので、発想を転換する必要がありそうです。
ネット銀行で提供されている「定額自動入金サービス」を利用すると、最初に簡単な設定をするだけで、後は自動的に貯金をしてくれるようになるので、上手に活用しましょう。
「本当に必要か」を考えてお金を使う
筆者は衝動買いが必ずしも無駄とは考えていません。一目ぼれして買ったものが、長年使い続けたくなるくらい素晴らしいものだったということもあり得ます。また、知人・友人との付き合いも、人間関係を円滑にする上では非常に大事でしょう。
しかし、本当は欲しくないのに勢いで買ってしまったり、気が進まないのに義理でお付きいしてしまったりするのは止めた方がよさそうです。お金が無くなる上に「なんだか無駄なことにお金を使ってしまった」という罪悪感が遺ります。
収入自体を増やす努力をする
住んでいる場所や職業、その時の景気、果ては自身や家族の状況によってはかなり難しい部分もあるので、無理にとは言えませんが、できる限りは収入自体を増やす努力をしましょう。今の職場の給料に不満があるなら、転職をして収入を増やせないか探ってみるのも手段の1つです。
また、転職が厳しいと思うなら、副業をするのもいいでしょう。勤務先で副業が禁止されていたとしても、家族に在宅ワークをしてもらったり、アンケートサイトやポイントサイトを活用して生活費を減らしたりなど、できることはたくさんあります。
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