厚生労働省が明らかにしているところによれば、日本人が生涯のうちにがんにかかる確率は、男性は2人に1人、女性は3人に1人とのことです。
つまり「誰がかかってもおかしくない病気」と言っても過言ではありません。
中でも、近年特にクローズアップされているのが「比較的若い年齢のがん患者の悩み」です。今回は「がん患者はどんな悩みを抱えているのか」について触れた上で、解決策の1つとしてオンラインがん相談サービス「CancerWith」をご紹介します。
目次
がんの悩みは年代によっても微妙に違う
筆者の周囲にも
- 本人自身ががん患者である(だった)
- 家族や親しい人ががん患者である(だった)
という人はたくさんいます。一筋縄ではいかない病気である以上「どのように治療をしていくか」で悩むのは当然です。しかし「実際は治療以外の悩みも抱えている」という実態について解説します。
10代 ~30代のがん患者の悩み
本題に入る前に「AYA世代」という言葉について解説しておきます。AYA世代の「AYA」とは「Adolescent&Young Adult(思春期・若年成人)」の略称です。転じて、15歳から39歳のがん患者を指す言葉として広く使われています。
出典:AYA世代のがんについて | 国立がん研究センター 中央病院
そして、このAYA世代のがん患者(現在治療中の人)やがんサバイバー(かつてがんを患ったものの、現在回復し、社会生活を営んでいる人)が一体何に悩んでいるのか、調べてみました。
順位 | 現在治療中 | サバイバー |
---|---|---|
1位 | 今後の自分の将来のこと(60.9%) | 今後の自分の将来のこと(57.6%) |
2位 | 仕事のこと(44.0%) | 不妊治療や生殖機能に関する問題(45.5%) |
3位 | 経済的なこと(41.5%) | 仕事のこと(40.9%) |
4位 | 診断・治療のこと(36.2%) | 後遺症・合併症のこと(34.8%) |
5位 | 不妊治療や生殖機能に関する問題(35.3%) | 体力の維持、または運動すること(29.5%) |
出典:国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科 清水千佳子「思春期・若年成人(AYA)世代のがんの現状と課題」
40代~50代のがん患者の悩み
さらに上の年代に属する40代から50代のがん患者についても考えてみましょう。この年代にもなると
- いわゆる「一家の大黒柱」として働き、家族の生活費を得ている
- 子どもがいて、子育てに奮闘している
- 自分や配偶者の介護をしている
人も珍しくありません。そのような中でがんを患い、長期にわたる入院・治療が必要になった場合
- 長期休職、退職を余儀なくされ、収入が途絶えるのではないか
- 子どもの面倒が見られなくなるが、頼れる人やサービスはあるのか
- 介護をしている家族はどうなってしまうのか
など「自身の家族との関係」に関連する悩みも抱えることになります。
治療の話だけががん患者の悩みではない
ここまで読んでいただければ
ことがわかるはずです。
もちろん、がんの診断、治療方針、緩和ケアの要否の判断など「治療の話」であれば、医療関係者(医師・看護師など)に相談すれば、悩みは解決できるでしょう。しかし、がん患者を悩ます「治療以外の話」については、医師・看護師に相談したからといって、解決できるとは限りません。むしろ、相談する機会すらないことも十分に考えられます。
こちらのグラフは、先ほど触れた「AYA世代」に対して行ったアンケートの結果の一部です。
出典:国立がん研究センター中央病院 乳腺・腫瘍内科 清水千佳子「思春期・若年成人(AYA)世代のがんの現状と課題」
「がんの治療中に相談したかったけど、できなかったこと」をまとめたものですが「診断・治療のこと」を相談できなかった人が全体の34.1%と比較的低いのに対し、「恋愛のこと」を相談できなかった人が全体の75.9%とかなり高くなっています。他の項目を見ても「診断・治療以外のこと」を相談できなかった人が比較的多いのがわかるはずです。
がん支援センターはあるものの
もちろん、医療機関もこの現状を見過ごしてきたわけではありません。全国のがん診療連携拠点病院・小児がん拠点病院・地域がん診療病院には、「がん支援センター」といって、がん患者やその家族、地域住民であれば誰でも利用できる相談窓口があります。
がんに詳しい看護師やソーシャルワーカーが相談員として在室し、相談に応じていますが
- 相談枠の設定数自体が少ないので、自分が希望したときに相談できるとは限らない
- 人と人とのやり取りになるため、相談員の考え方と自身の考え方が合わない場合、不満が残る結果になりかねない
- 地域によってがん診療連携拠点病院・小児がん拠点病院・地域がん診療病院の数が少なく、現地にまで行けない場合もある
などのデメリットがあるのも事実です。
その悩み「CancerWith」で何とかなるかも
日本において、がんに対する社会の理解およびサポート体制は整いつつあるものの、まだまだ十分とは言えません。特に「相談できる窓口が不足している」ことは、できるだけ速やかに解決すべき問題でしょう。この問題の解決策の1つになるサービスを見つけたので、紹介します。
「CancerWith」とは
それが、オンラインがん相談サービス「CancerWith」です。簡単にまとめると
のことです。なお、実際に相談する際は、パソコンやスマートフォンから所定のフォームに入力し、アドバイザーからの返信を待つ形になります。
「CancerWith」公式Webページはこちらからどうぞ!
「CancerWith」を使ってほしい4つの理由
ここで、筆者ががん患者の人、家族や親しい人ががんと闘っている人に「CancerWith」を使ってほしいと思った理由として
- 24時間365日利用可能
- 審査を通過した専門家がアドバイザーとして回答してくれる
- 匿名で利用可能
- 医療分野以外の悩みも相談できる
の4つを挙げます。
1.24時間365日利用可能
筆者自身はがんを患った経験はないのですが、体調の悪いときに、なぜか夜中に嫌なことが頭の中に浮かんできて離れないという経験をしたことならたくさんあります。がんと闘っている人なら、余計に眠れない夜を過ごすことが多いでしょう。
「CancerWith」であれば、24時間365日利用可能であるため、不安に思ったその時に使うことが可能です。
2.審査を通過した専門家がアドバイザーとして回答してくれる
がんも含め、病気や病気に関連した生活の悩みに的確に答えるには、答える側にもそれなりの知見と経験が必要とされます。知見も経験もない人が適当に答えるようでは、相談サービスとして成り立たない上に、寄せられた回答の内容次第では、かえって傷つく結果になりかねません。
この点「CancerWith」は、審査を通過した専門家がアドバイザーとして回答する仕組みを採用しているため、問題ありません。
3.匿名で利用可能
がん患者の治療や生活に関する相談に対し、アドバイザーに的確に答えてもらうには、自身のプライベートについても話をすることが不可欠です。そのため「これを実名で話すのはちょっと嫌かも」と思う人も多いはずです。
この点「CancerWith」は匿名(ニックネーム)で利用できるため、安心して自身のプライベートについても投稿することができます。結果として、アドバイザーからも満足のいく的確な回答がもらえるでしょう。
4.医療分野以外の悩みも相談できる
既に触れた通り、がん患者の悩みは医療分野に限りません。むしろ「医療ではカバーできない問題」で悩むことも多いでしょう。医師・看護師に相談するという選択肢もありますが
- 1人で複数人もの患者を受け持っているため時間的余裕がない
- 医療分野の知見は豊富に有しているが、それ以外の分野に関する知見は乏しいこともある
ため、なかなか相談しにくいのも事実です。
この点「CancerWith」は「がん患者が抱える治療や生活の悩み」に含まれることであれば、何でも相談できます。「こんなこと聞いても良いのかな?」ということでも、遠慮なく聞いていましょう。
【結論】今、悩んでいるなら試しに使ってほしい
そろそろまとめに入ります。筆者が学生のときのことですが、身近にがんで闘病中の人がいました。しかし、その人から相談されても、まともに悩みを受け止めてあげられなかったことを今でも後悔しています。
そもそも、医学部に通っていたわけでも、心理学を学んでいたわけでもない以上、知見も経験もないので当然ですが、それでも「何かできることはなかったのか」と、今でもふと思い出すくらいです。だからこそ、今、自分自身や家族・身近な人ががんで悩んでいるなら「CancerWith」を使ってほしいです。
なお、2021年5月31日現在、新型コロナウイルス感染症が拡大し、医療機関がひっ迫している状況を鑑み、ユーザー登録を済ませれば「無料かつ相談数の制限なく」利用できます。以下の画像にもあるように、 本来、利用するにあたっては招待コードが必要です。
しかし、今回「CancerWith」の運営会社・株式会社ZINE様のご厚意により「MoneQ Guide」専用の招待コードを発行していただきました!ユーザー登録を済ませ、招待コード
を入力すればすぐに使えるようになるので、「自分や自分の家族、身近な人ががんで悩んでいる」という人は、さっそく使ってみてください。
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