「遺す」のも大事な終活の1つ。自分のルーツを家系図にまとめて未来への贈り物にしよう

筆者はこのような職業柄、生前整理・遺言書やエンディングノートの作成など、終活に関する話題には関心を持っています。しかし、詳しくは後述しますが、やはり「不要なものを捨てる」「家の整理整頓をする」など、捨てることや整理することに重きが置かれているような印象を受けるのも事実です。

「終活って、そんな単純なものではないのでは?自分にまつわる思い出やエピソードを整理して、“こんな人だった”とわかるようにしておくのも大事では?」とぼんやり考えていたとき、非常に画期的なサービスに出会いました。

何でも、最長で江戸時代末期までのご先祖様までたどった上で、家系図を作ってくれるそうです。今回はその「家系図作成サービス」について紹介しましょう。

「捨てる、整理する」だけが終活ではない

本題に入る前に、冒頭で筆者が触れた「捨てる、整理する」だけが終活ではない件について、もう少し掘り下げて考えてみたいと思います。

「捨てる、整理する」に重きを置いている人はやっぱり多い

大手出版社・株式会社ハルメクがグループ会社のシンクタンク「生き方上手研究所」を通じて行った「終活に関する意識調査」では、「終活と認識されている項目ランキング」が紹介されていました。このランキングについて、10位までの項目を紹介します。

順位 項目 比率
1 金融口座・金融商品の整理 42.3%
2 家具や家の中の荷物整理・処分 41.3%
3 衣類やアクセサリーなど身につけるものの整理・処分 29.8%
4 遺言書・遺産分与の作成 27.6%
5 アルバムや手紙等思い出の整理・処分 27.1%
6 エンディングノートの記入 26.0%
7 パソコン内やSNSなどのデータの整理・消去 24.9%
8 金融・不動産以外の財産の整理・処分(車・株・証券会社) 23.5%
9 インターネットやSNSなどデジタル関連の登録・加入サービスの情報整理 22.8%
10 遺影写真の用意 22.3%

出典:ハルメク 生きかた上手研究所調べ「終活に関する意識調査」より筆者作成

一覧にすると改めて「捨てる、整理する」に重きを置いている人はやっぱり多いことがわかるはずです。

「自分がどんな人だったのか」を知るのも大事では?

一方、それ以外の項目についての順位も調べてみました。筆者が冒頭で触れた「自分にまつわる思い出やエピソードを整理して、“こんな人だった”とわかるようにしておくのも大事では?」という疑問は、広い意味では「自分史作成」に当たるでしょう。

ちなみに「自分史作成」を終活の項目として認識している人は、先ほどの「終活に関する意識調査」においてはわずか1.4%(順位では29項目中26位)に過ぎませんでした。

筆者の個人的な見解としては「結構重要な終活」だと思っていますが、他の人が必ずしもそう思っているとは限らないみたいです。

それなら家系図を作ってみよう

実際のところ、「自分のことを振り返るのも大事な終活」と思っている筆者ですら、具体的に何をすれば良いかについてははっきり答えられませんでした。しかし、最近その解決策につながりそうな出来事があったので、こちらで紹介します。

ある日の夜、テレビを付けたら「ファミリーヒストリー」という番組が放映されていました。

参照:ファミリーヒストリー – NHK

簡単に言うと、芸能人の家族の歴史をスタッフが徹底取材し、1つの番組に仕上げていくというものです。「この人って、こんな人だったの!?」と新鮮な驚きもありました。何より、取材を受けた芸能人の方々も、「自分たちが知らなかったことが次々と明らかになること」に驚き、感動している様子が見て取れたのです。

この番組がきっかけで、筆者は「やっぱり、自分のことを振り返るって面白いし、大事だな」と思えました。終活を抜きにしても、一度は試して損はないはずです。

もちろん、筆者は芸能人ではないので、取材を経て番組にしてもらうなんてできません。これは、何も筆者だけでなく、ほとんどの人に当てはまることでしょう。

しかし、家系図を作り、自分のご先祖様がどんな人だったのか振り返り、後々に遺すことは、取材を経て番組にしてもらうよりもはるかにハードルが低いはずです。

家系図作りに興味がわいた筆者は、さっそく「家系図の作り方」を調べてみました。

家系図を作るのはそう簡単じゃない理由

しかし、30分ほど後に、筆者は「これ、自分で全部やるの、無理…」と挫折しました。「家系図を作るのはそう簡単ではない」という事実が判明したからです。

情報収集がとにかく大変

家系図の基本的な書き方を簡単にまとめると

戸籍を集め、一定のルールを守って書く

だけです。なお、具体的なルールとして

  • 夫婦は常に夫を右側に書く
  • 兄弟姉妹は早く生まれた順に右から書く
  • 生年月日や死亡年月日は名前の左側に書く
  • 実子は直線、養子は破線で繋ぐ

などが挙げられます。これらのルール自体は、そこまで難しいものではありません。

問題なのは「戸籍を集める」ことです。

そもそも「父親の実家は東北、母親の実家は北海道だけど、実はルーツは九州にある」など、先祖が点在している可能性が高い場合は、各地の役所に問い合わせをし、戸籍を取り寄せなくてはいけません。

「うちは先祖代々東京で商売を営んでいます」など、先祖代々一定の場所に住んでいることが明らかな人でもない限りは、戸籍を取り寄せる作業だけで相当な時間を要します。

また、古い戸籍は「くずし字」や「変体仮名」などが使用されているため、慣れていないと解読だけで長時間費やすのも珍しくありません。

結局のところ、本当に正確な家系図を作るには、相応の知識と時間が必要になります。

「それでも自分でやってみる!」という前向きな気持ちは素晴らしいですが、途中で「やっぱり無理…」と挫折してしまうくらいなら、最初からプロに頼んだほうが楽かもしれません。

無理だったらプロに頼もう

「でも、どんなプロに頼めば良いの?」という疑問もわくと思います。その答えになりそうなサービスを見つけたので、紹介させてください。

「家系図作成サービス」って?

「家系図作成サービス」とは

相続のプロである弁護士が、依頼者に代わって戸籍の収集・解読を行い、家系図を仕上げてくれるサービス

です。

今回ご紹介する家系図作成サービス「ファミリーツリー」は、福岡県福岡市の弁護士法人菰田総合法律事務所が運営する「相続LOUNGE(ラウンジ)」がリリースしているサービスです。

参照:相続LOUNGE 公式サイト

同法人は、相続に関連する案件に強みを有しており、その一環として、より相続を身近に考えるきっかけを作ってほしいという想いから誕生したのが、相続相談専門店の相続LOUNGE(ラウンジ)です。

福岡市の商業施設「博多マルイ」内にオープンスペースの店舗を構え、相続に関する50種類以上のオリジナルパンフレットや、専門家が選定した書籍などを無料で利用できるほか、直接専門家へ相談することもできるようになっています。

こうやって作ってもらえます

実際に、家系図を作ってもらいたいとなった時の、依頼から完成までの大まかな流れは、以下の通りです。

  1. 依頼:福岡市博多区の「相続LOUNGE(ラウンジ)」へ来店しての注文、もしくは電話・メールあるいはオンラインストアでの注文手続きを済ませた後、申込書と委任状を記入してから業務を開始する。
  2. 戸籍収集・家系図作成:各地の役所から戸籍を取り寄せ、専門家が戸籍を確認の上で家系図を作成(定期的な進捗状況の連絡あり)。
  3. 掛け軸の作成:作成した家系図を書道有段者が掛け軸に清書する。
  4. 納品:来店による受取、もしくは郵送が選べる。

ちなみに、このような立派な掛け軸にしてもらえます。

出典:相続LOUNGEより提供

また、収集した全ての戸籍に加え、各先祖の誕生、婚姻、転籍等をまとめた資料も一緒に受け取れます。

「家系図作成サービス」のここがスゴイ!

次に「家系図作成サービス」のメリットとして

  • ネット経由で日本全国から注文可能
  • 江戸時代末期のご先祖様までたどれることも
  • 立派な掛け軸ができるからプレゼントにするのも◎

の3点を解説します。

ネット経由で日本全国から注文可能

相続LOUNGE(ラウンジ)による家系図作成サービス「ファミリーツリー」は、

  • 「相続LOUNGE(ラウンジ)」への直接の来店
  • 電話、メールでの連絡
  • オンラインストア経由での注文

のいずれかの方法で申込できるので、福岡市近郊に限らず、日本全国から利用できます。

出典:相続LOUNGE SHOP

江戸時代末期のご先祖様までたどれることも

この記事を書くにあたり、運営元である弁護士法人菰田総合法律事務所の担当者様も交えてインタビューを行いました。

その時に

それぞれ状況が違うので一概には言えないが、人によっては江戸時代末期(1800年~1850年頃)のご先祖様までたどれることもある

という、びっくりする話を聞いたのです。

そこまで行くと、もはや自分の祖父母であっても、どんな人だったのかは正確に知らないレベルでしょう。先ほど触れた「ファミリーヒストリー」のように、自分や家族ですら、初めて知る情報が明らかになるのは、非常に興味深いはずです。

立派な掛け軸ができるからプレゼントにするのも◎

「ファミリーツリー」では、弁護士が集めた戸籍から読み解いた情報をもとに家系図が作成されますが、その家計図は書道有段者の手により立派な掛け軸にしてもらえます。

基本プランでは紙製の掛け軸が使われますが、有料オプション扱いで布製のものに変更してもらうことも可能です。

「家系図って、自分ではなかなか手が出ないけど、一度は見てみたい」と思っている人もいるはずなので、敬老の日や家族の誕生日プレゼントにしても良いでしょう。

【まとめ】「遺す」のも大事な終活の1つ

そろそろまとめに入ります。筆者は冒頭で「捨てる、整理するだけが終活だけじゃない。遺すのも大事な終活だと思う」という話をしましたが、その考え方に影響を及ぼしている言葉を紹介しましょう。

人間にとっての「2度目の死」とは?

とある往年の有名な俳優が遺したといわれている、こんな名言があります。

人間は二度死ぬ。一度目はその肉体が生命を終えたとき。二度目はその方のことを覚えている人が1人もいなくなったとき。

人間である以上、少なくとも今の医療技術ではいつかは死ぬことは避けられません。つまり「一度目の死」は誰にでも訪れます。

しかし「二度目の死」は「自分を覚えていてもらうための何かを遺す」ことで防げたり、訪れる時期を遅らせたりはできるはずです。

だからこそ、今回紹介した「家系図作成サービス」は画期的だと思いましたし、終活の1つとして取り入れる人が増えてくれることを願っています。

「家系図作成サービス」のオンライン注文はこちら

運営元・KOMODA LAW OFFICE(弁護士法人菰田総合法律事務所)

FP 荒井 美亜

FP 荒井 美亜あらい みあ

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大学院まで行って公認会計士を目指していたものの、紆余曲折を経て今は「日本一、お金のことを楽しくわかりやすく説明できるライター兼ファイナンシャルプランナー」目指して活動中です。日本FP協会のイベントのお手伝いもしています。保有資格)日本FP協会認定AFP、FP技能検定2級、税理士会計科目合格、日商簿記検定1級、全経簿記能力検定上級、貸金業務取扱主任者試験合格

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